バンドゥンのおやつチロック(CILOK)
筆者の家の近所にIndomaret(インドマレット)という大型のコンビニがあるのですが、毎晩そこに人だかりができます。
なんだろうと覗いてみると、小さな屋台が出ていました。
今日は、この屋台についてご紹介します。
<目次>
チロックとは?
大人気の屋台ですが、チロック(CILOK)という食べ物を売っています。
調べたところ、チロックとは、西ジャワ州バンドゥン(Bandung)の食べ物だそうです。
魚のすり身や小麦粉、片栗粉(タピオカ粉)とにんにくなどを混ぜて、ゆでたお団子のようなもので、甘辛いピーナッツソースをかけて食べます。
さらにチロックを揚げたチロック・ゴレンというものもあるそうです。
クックパッド・インドネシアに作り方がありました(インドネシア語です)
ブログなどを検索すると、バンドゥンではポピュラーな食べ物で、夜食やおやつなどでよく食べられているそうです。
買ってみた
このチロックですが、バンドゥンの食べ物ということで、あまりバリ島では見たことがありません。
ジャワ出身の友人に聞いたら、すごくおいしいというので、買ってみました。
屋台は、バイクの荷台に取り付けた小さなもので、片側に大きなお鍋が取り付けられています。
お鍋はガスレンジで暖められており、蓋を開けるとお団子がたくさんありました。
ネットで調べるとチロックは2~3cm程度の小さなお団子ですが、この屋台にはもっと大きなサイズのお団子もありました
5,000ルピア(約45円)分頼むと、ビニール袋にいろいろなサイズのチロックを入れ、お鍋の中から煮汁をちょっとかけてくれます。
そこに、ケチャップマニス(甘いソース)を入れます
さらに、濃いオレンジ色のピーナッツソースをかけます。
このピーナッツソースはピリ辛で、先に入れたケチャップマニスと混ざり、甘辛いソースとなります。
さらに辛いのが好きな方は、チリソースだけ追加してもらえます。
これで、一人前5,000ルピア(45円くらい)です。
食べてみた
家に帰り、お皿にあけて食べてみました!
小さなお団子(チロック)は、魚のつくねのような感じで、もちもちしていました。
また大きなお団子は中に鶉の卵が入っていました。
それと、半透明で、もちもちしているものもありましたが、正体不明(!)でした。
あじは、かかっているピーナッツソースの甘辛い味が強く、チロック自体にはあまり味がついていないようでした。
このチロックは、バリ島の食べ物ではないので、バリ島で見ることは少ないかと思いますが、有名なバクソーとはまた違って、おいしいおやつですので、機会があればぜひトライしてみてください。
バティックだけじゃない、バリ島の布事情
バリ島のお土産として、布を買われていく方も多いかと思います。
バリ島の特産の布といえば、バティック・・・
と、思いがちですが、実はバティックはバリ島特産というわけではないんですよ。
ということで、今回はバリ島の布事情についてお話したいと思います。
<目次>
バティック
まず最初に、一番有名なバティック(Batik)について説明します。
バティックとは、ろうけつ染めのこと。
布に、ロウで模様を書き、染料につけて布を染めます。
布が乾いたところで、ロウを落とすと、ロウを塗ったところは染料が染み込まないので、模様として残ります。
ロウを塗る→染料で染める→ロウを落とす
この工程を何度も繰り返したものが、バティックと呼ばれる染物です。
このバティックはインドネシアだけでなく、世界各地で見られる染物で、インドネシアでもバリ島以外の多くの島で作られています。
特に、ジャワ島のソロがバティックの産地として有名で、バティック好きな方はソロまで気に入ったものを探しにいくこともあるそうです。
バティックの種類(製法による分類)
バティックですが、その製法によって大きく4つに分けられるそうです。
手書きバティック
職人さんがチャンティンという専用の道具を使い、溶けたロウを直接布に手書きしていく製法で、熟練の職人さんでなければなかなかできない方法です。
型押しバティック
専用の型(チャップ)に溶けたロウをつけ布にスタンプして模様をつけていく製法で、手書きよりも簡単にできますが、熟練した職人でなければいいものはできないそうです。
コンビネーションバティック
手書きと型押しの製法をミックスしたものです
プリントバティック
サブロナンと言われている製法で、いわゆるスクリーン印刷です。
ロウを使った製法ではないので、厳密にはバティック(ろうけつ染め)とはいえませんが、伝統的なバティック柄を使ったり、自由なデザインの現代的なものも多くあります。
お値段は?
バティックの値段は、製法や図柄の細かさ、染めの回数などによりかなり変わってきますが、手書きバティックがもっとも高価になります。
手書きバティックの中には、熟練の職人さんが何ヶ月もかかって作るようなものもあり、そうなると、何十万円もするそうです。
一番安いものはプリントバティックです。
確かに、ロウを使っていないのでバティックとは言えないかも知れませんが、安価で気軽に買えるので、お土産としてはこのプリントバティックがいいかと思います。
どこで買うの?
バリ島では、お土産やさんやショッピングモールなどでバティックの布やバティックを使った服などが手に入ります。
サヌールの北にあるトパティという村が昔からバティックの村として有名で、多くの工房やお店が並んでいます。
工房ではバティック製作の見学や体験もできるので、興味があればトパティの工房に足を運ばれてはいいかと思います。
イカット
イカット(Ikat)とは、いわゆる絣織物のことです。
絣は、模様をつけて染めた糸を縦糸(または横糸)に使った染織物で、糸の染め模様によって、織り上げた布に模様が現れます。
このイカット技法はインドで生まれて東南アジアに広く伝わったそうで、バリ島では東部エリアのクルンクンやカランガッサムにイカット織りの工房が多くあります。
バティックに比べイカットのほうがバリ島特産というったイメージが強いので、最近はバリ特産のお土産として買い求める旅行者も増えています。
どこで買うの?
イカットはバリ島内のショッピングモールやお土産やさんでも売られていますが、やっぱり本場と言うとクルンクンになると思います。
クルンクンのスマラプラ宮殿(クルタゴサ)の前にあるクルンクン市場には、周囲の工房から集まったイカット布がたくさん売られていますので、こちらで探されるのがいいでしょう。
グリンシン
グリンシンとは、イカットの一種でダブルイカットとも呼ばれています。
一般的なイカットは、縦糸(または横糸)のみ模様を染めた糸を使うシングルイカットですが、グリンシン縦糸も横糸も模様を染めた糸を使うダブルイカットになります。
このダブルイカットの布を作っているところは世界でも数箇所しかなく、バリ島東部のトゥガナン村のほかには、インドのパトラ、そして日本の大島紬が有名です。
縦糸、横糸とも模様がついていて、それを組み合わせて布に模様を出すので、その工程は大変複雑で製作には長い時間がかかります。
そのため、お値段も高価で、上の写真の布で二百万ルピア(約2万円)以上と言われました。
どこで買うの?
グリンシンは大変貴重な布なので、バリ島と言えどもあまり出回っていません。
バリ島内でもグリンシンを作っているのは、トゥガナン村だけですので、こちらで探すされるといいでしょう。
また、クルンクン市場にも少量ですが出回っているそうです。
ソンケット
ソンケットとは浮織物のことです。
布を織る際に、金糸、銀糸、色糸を織り込むことにより、模様をつけた織物で、模様部分が立体的に現れることから浮織物と呼ばれています。
立体に浮き出た模様が大変美しく、華やかなことから、タペストリーやベットライナー用に購入される観光客も増えています。
どこで買うの?
ソンケットの本場はカランガッサムのシデメン村です。
村内には、多くの工房もありますので、ぜひ一度足を運ばれるといいかと思います。
評判の激辛ラーメンを食べてみた
最近、スーパーマーケットやコンビニで見かける「激辛ラーメン」
インドネシアの製品ではなく、日本の日清の製品。
ただし、Made in Japanではなく、日清のインドネシア工場で作っているらしい。
この激辛ラーメン、結構おいしいという評判を聞いたので、ちょっと作ってみました。
<目次>
さっそく、買ってみた
今回は近所のコンビニ・インドマレットで購入しました。
激辛ラーメンには3種類あり、上の写真右から
- 激辛ラーメン・ゴレン(焼きそば)
- 激辛ラーメン
- 激辛ラーメン・ゴレンシーフード味(焼きそば)
となっております。
この激辛ラーメンには、普通のラーメンが1種類と焼きそばが2種類あるようです。
一般的にインドネシア語では焼きそばのことはミーゴレンといいますが、この激辛ラーメンは、なぜかラーメンゴレン(Ramen Goreng)となっていました。
今回購入したのは
こちらの激辛ラーメン・ゴレン・シーフード
Rp5600(50円くらい)でした。
ちなみに
こちらが昔からあるインドミー(IndoMie)のミーゴレン。
インドミーのミーゴレンはRp3500(30円ちょっとくらい)ですので、激辛ラーメンは1.5倍以上の値段になりますね。
作り方はこちら~
袋の裏にインドネシア語と英語で作り方が書いてあります。
それによると、インドネシア式の作り方と日本式の作り方があります。
インドネシア式作り方
インドネシア式作り方は、まずお水500ccをおなべに入れ沸騰させ、そこに乾麺と一緒に入っている乾燥具材を入れます。
約3分間煮て、麺がやわらかくなったら、ざるにあけてお湯を切ります。
お湯を切った麺と具をお皿に盛り、袋に入っていた粉末スープと辛味オイルをかけ、よく混ぜて完成です。
日本式作り方
日本式作り方は、お水250ccをフライパンにいれ沸騰させ、そこに乾麺と乾燥具材を入れます。火は中火くらいがいいでしょう。
麺をほぐしながら焦げ付かないようにかき混ぜ、お湯が蒸発してなくなったら、粉末スープと辛味オイルをかけよく混ぜます。
よく混ざったら、お皿にとって完成です。
実際に作ってみました
今回は、日本式で作ってみました。
袋の中には、乾麺と乾燥具材、粉末ソース、辛味オイルが入っています。
フライパンに水250ccをいれ沸騰させ、そこに乾麺と乾燥具材を投入。
そのまま、しばらく置いておきました。
次第に麺が水分を吸って柔らかくなってきたので、お箸を使って麺をほぐします。
この時点では、まだ麺が固く、またフライパンの中にお湯が残っています。
このまま、焦げ付かないようにかき混ぜていくと、麺も柔らかくなり、水分も減っていきます。
麺が十分柔らかくなり、水分もほとんどなくなったので、粉末スープと辛味オイルを投入。
火はつけたまま、かき混ぜて、少し炒めました。
粉末スープと辛味オイルがしっかりと混ざり合ったので、お皿にとって、完成です!
食べてみた~
完成した激辛ラーメン・ゴレンを早速食べてみました。
立ち上る湯気を吸い込むと、軽く咽てしまいます。
これは、かなり辛いのか・・・??
一口食べましたが、それほど辛味は感じません。
麺のもちもち感もあり、ソースのコクも感じて、おいしいです。
インドネシア産のミーゴレンとは、明らかに味も食感も違います。
それほど、辛くないな~、と思い食べ進めていくと・・・
ジワジワと辛さがやってきました。
半分くらい食べたところで、口の中は結構な辛さになり、うっすら額から汗も出てきました。
ここで、冷たいお水を一口
口の中の辛さが抑えられ、旨みだけが残ります。
口の中の辛さが減ったことで、また一口
辛い・・・でもうまい・・・
こうして、汗をかきつつ、完食です。
インドネシア産のインスタントミーゴレンに比べて値段は少し高いのですが、それだけ払っても、十分価値のあるものだと思います。
辛さは辛味オイルで調整ができます。
辛いのが苦手な方は辛味オイルを控えたらいいかと思います。
また、ケチャップマニス(甘辛いソース)をかけて、辛味を調整してもいいかなと思いました。
それと、麺と一緒に炒めた具材は、どこにいちゃったの?ってくらい存在感がありませんでしたので、お好みでキャベツなどを追加で入れてもいいかなと思います。
この日清の激辛ラーメンはインドネシアの工場で作られていて、日本では発売されていないようです。
日清のサイトを調べたら「とんがらし麺」というカップめんはありましたが、バリ島のような焼きそばはなかったようです。
それほど高いものではないので、バリ島にこられたら、お土産にいいのではないかと思います。
バリ島サンラー病院に行ってきました
海外旅行中の病気や怪我・・・
ちょっとした事だったらいいのですが、場合によっては専門医の診察、治療が必要なんてこともあります。
バリ島内には、多くの病院や診療所があり、クタやヌサドゥアには日本語通訳がいる国際病院(インターナショナルホスピタル)もあります。
しかし、そのような病院や診療所では対応できないような場合、デンパサールにあるサンラー病院(RSUPS-Rumah Sakit Umum Pusat Sanglah-Sanglah Hospital)に行くことがあります。
サンラー病院は、バリ島の中でももっとも大きな総合病院で、病室も多く、専門医もたくさんそろっています。
あまり頻繁に行くところではありませんが、今回は友人がこのサンラー病院に入院しているのでお見舞いに行ってまいりました。
<目次>
サンラー病院とは
サンラー病院とは、デンパサールにあるバリ島でもっとも大きな総合病院で、一般のお医者さん(Dokter Umum)のほかに、数多くの専門医(Dokter spesialis)がいます。
インドネシアの場合、医大で4年間の勉強をすると、医師免許が取れるそうですが、この場合は一般医(Umum)の資格になります。
そこからさらに2年間の専門の勉強をして専門医(Spesialis)になるそうです。
街中にある病院には通常一般医しかおらず、時々サンラー病院など大きな病院に勤めている専門医が来て、専門の診察、治療を行うそうです。
病気や怪我で街中の病院にいくと、まず一般医が診察、治療をし、一般医では対応できないような場合は専門医が専門的な治療を行います。
風邪や軽い怪我など、一般医で対応できる事でしたら街中の病院でいいのですが、ちょっと難しい病気、怪我になると、サンラー病院に行くほうがよいと言われます。
サンラー病院なら多くの専門医が24時間体制で待機しているので、すぐに対応してくれるそうです。
実際、私がサンラー病院に言ったとき、BIMCなど街中の病院の救急車が患者さんを搬送してきました。
私の友人も、最初はマス村にあるローカルの病院(Ari Canti Hospital)に入院していましたが、専門的な治療が必要ということで、サンラー病院に転院してきたそうです。
サンラー病院は巨大病院でした
初めてサンラー病院にいったのですが、これがとても巨大な病院でした。
建物は、バリ風の重厚なつくりで、歴史を感じる建物でしたが、内部にはCTスキャンをはじめとした診察器具や治療室、病室などがたくさん並んでいました。
バリ島では15m以上の建物は建てられない(法令で決まっています)ので、どうしても建物の数は多くなってしまいます。
また、バリ島では患者さんの家族や親戚が24時間付き添うのが通例となっています。
多くの付き添いの方が、病院内で寝泊りしているので、敷地内にはミニマート(売店)が何軒もあり、入院に必要なもののほかにも、お菓子や、付き添い者向けのお弁当(ナシブンクス)もたくさん売られていました。
また、喫茶室や銀行窓口もあり、病院というより、ひとつの町のようでした。
日本でもそうだと思いますが、病室にはいろいろなランクがあります。
一番下のランクの病室は4人部屋。
その上が3人部屋、2人部屋となり、1人部屋はVIPルームと呼ばれています。
VIPルームには通常のVIPのほかにV-VIP、VV-VIPとさらに高いランクの部屋があり、ランクが上がると、部屋も広くなったり、付き添い者のための待機部屋や応接室まであるそうです。
今回友人が入院していたのはV-VIPルームという個室です。
この部屋がある建物は、病院というより、ちょっとしたホテルのようです。
お部屋も広く、AC,薄型テレビ、テラス、シャワールーム、電動ベット、付き添い者のためのソファーベットも完備しています。
さらに、毎日アクアボトルやコーヒー、紅茶、新聞が出て来るそうで、本当にホテルのようでした。
ちなみに、こちらの病室代ですが、3食+10時と3時のおやつ、それに医師の診察費、薬代などを含み、1泊Rp1,250,000(約1万円)だそうです。
ただし、特別な治療や薬、CTスキャンなどの検査が加わると、追加料金がかかるそうです。
友人になんでこんないい部屋にしたのか?と聞いたところ
本当は、個室のVIPルームに入りたかったけど、VIPルームが満室で、このV-VIPしか開いていなかったそうです。
幸い友人は保険に入っていたので、全額ではないのですが半分以上は保険会社が負担してくれるので、まだよかったと言っていました。
もしバリ島で病気や怪我をしたら
できたら避けたいところですが、万一、バリ島旅行中に怪我や病気になったら・・・
まずは、近くの病院や診療所に行きましょう。
クタ、スミニャック、ヌサドゥア、ジンバラン、サヌールなど南部ビーチエリアに滞在している場合は、以下のインターナショナルホスピタルなら日本語の通訳さんもいるので安心して治療してもらえます。
タケノコ診療所
Jl.Sunset Road No.77A Ruko No1,Kuta
Tel:0811399459(Japanese Line)
BIMC Hospital
BIMCは、クタのバイパス沿いとヌサドゥアの2箇所に病院があります
Kasih Ibu Hospital
ウブドエリアの場合、近くに日本語が通じる病院はありません。
上記のビーチエリアのインターナショナルホスピタルに行くか、マス村のアリシャンティ・ホスピタルに行くことになります。
Rumah Sakit Ari Canti
Jl. Raya Mas, MAS, Ubud, Kabupaten Gianyar, Bali 80571
0361-974573
こちらの病院には日本語がわかる人がいませんので、英語がわかる人や日本語ができるインドネシア人などと一緒に行くのがいいでしょう。
保険について
旅行中の怪我や病気の治療は、日本の国民健康保険が利用できます。
ただし、治療費はまず全額現地で支払い、日本帰国後に保険組合に申請して清算となります。もちろん、30%自己負担ですので、治療費の70%しか負担してもらえません。
上記で紹介したバリ島の病院は、日本の海外旅行保険に対応しています。
(保険会社によって、対応できないところもありますので、どこの保険会社の保険が対応できるか調べておくことをおススメします)
海外旅行保険ならキャッシュレスで治療できますので、旅行される際は海外旅行保険の加入を強くおススメします。
今年(2017年)のニュピは3月28日
今年(2017年)のニュピ(Nyepi/静寂の日)は3月28日(火曜日)です。
バリフリークの方はすでにご存知のニュピについて、いろいろご案内させていただきます。
<目次>
ニュピについて
ニュピってなに?
ニュピとはサカ暦(バリ島のこよみ)10番目の月、サシー・カンダーソーの1日目に行われるバリ島の宗教行事の日で「バリ島のお正月」とも言われております。
ニュピの日は、外出禁止や灯火の使用禁止などいろいろな制限があり、これはバリヒンドゥー教徒だけではなく、外国人観光客も含めバリ島にいるすべての人に適応されます。
ニュピの日の前日、冥界のマヤ神が冥界を大掃除するため、悪鬼(プト・カロ)が人間界に這い出してきます。
プトカロがそのまま人間界に居ついては大変なので、人間たちはプトカロを追い出し、その翌日(ニュピの日)は、一日気配を消してプトカロが人間界から立ち去るのを待ちます。
そのため、ニュピの日は外出や灯火の使用、労働、殺生などを禁止して、静かに過ごさなくてはいけない、というのがニュピの日の決まりなのです。
ニュピ前の行事
ニュピの日の一週間以上前から、お寺などではニュピに備えていろいろな宗教行事が始まりますが、一般の観光客の目に触れることは少ないでしょう。
観光客の皆さんの目に触れるのはニュピ前日からに。なります
ニュピ前日、村の各所で朝からお坊さんたちによる土地の清めの儀式が行われます。
町の中心部や大きな交差点などで、お供え物を供え、お経をあげてお祈りをします。
昼過ぎになると、家々では松明を灯したり、竹や鍋、釜を打ち鳴らし敷地内を練り歩きます。
これは、家の隅や物陰に隠れた悪鬼(プト・カロ)を松明の煙や、大きな音で脅かして追い出すためといわれています。
夕方6時ごろから、村々ではあらかじめ作っておいた大きな張りぼての鬼を神輿に乗せ練り歩きます。
家を追い払われたプト・カロは町を練り歩く張りぼての鬼を仲間だと思い集まってきます。
こうして、張りぼての鬼は最後に焼かれたり、清められ、プトカロ達は人間界から追い出されます。
この行事をオゴオゴといいます。
ニュピ当日
オゴオゴでプトカロを人間界から追い出した後、ニュピの日は一日静かに過ごします。
そうすると、プトカロ達は人間界には誰もいないと勘違いして冥界に戻っていきます。
そのために、ニュピの日は一日静かに過ごさなくてはいけません。
ニュピの日は具体的には以下のことが禁止されます
- 家敷地外への外出
- 灯火の使用
- 労働
- 殺生
この禁止事項は夜明け(午前5~6時)から翌日の夜明け(6時)まで続き、バリ島に滞在するすべての人が従います。
街中はポチャランといわれる地域自衛団が見回りをしている以外は誰もいません。
もし、外出するとポチャランに家やホテルに連れ戻され、悪質な場合は警察に逮捕されることもあります。
外国人観光客への対応
ニュピ当日は、外出禁止、灯火使用禁止となっており、これは外国人観光客にも適応されます。
では、具体的に外国人観光客に関係する場所の対応について説明します。
空港・航空機の発着
ニュピ当日、3月28日06:00AMから29日06:00AMまで、トランジットおよび緊急以外の飛行機の離発着および空港施設の利用はできません。
フライトスケジュールからすると、3月28日03:00AMごろまでに離発着する飛行機便は大丈夫ですが、それ以降の便はすべてキャンセルとなります。
また、29日は06:00AMから空港は使用できますので、それ以降の飛行機便の離発着可能となります。
3月27日、28日にバリ島を出発する便をご利用の場合
27日16:00以降は道路が大変混雑しますのでタクシーなどは空港に行きたがりません。
もし、27日16:00以降にバリ島を出発される便を利用される方は、早めに空港に移動されるか、前日に空港近くのホテルに移動されるのがいいでしょう。
特に3月28日(午前00:00~00:30)に出発のガルーダ便搭乗予定の方は、事前に空港までの送迎車を確保しておくことを強くお勧めします。
3月29日にバリ島を出発する便をご利用の場合
29日は06:00AMから空港はオープンしますが、ホテルを出ることができるのも06:00AMからとなりますので、ホテルからの移動時間も考えておかなくてはいけません。
29日は道路規制などはないのでそれほど渋滞は発生しません。
クタやサヌールなど空港に近いエリアならそれほど心配することはありませんが、ウブドやチャングーなど空港から離れた場所にお泊りの場合は、空港までの移動時間も考えておかなくてはいけません。
場合によっては、27日のうちに空港近くのホテルに移動する事も考えて起きましょう。
3月27日、28日にバリ島に到着する便をご利用の場合
3月27日16:00から道路規制などにより渋滞が発生しますので、空港からの移動は注意が必要です。
エアポートタクシーなどは、夕方の早い時間に営業を終了してしまったり、ウブドなど遠距離への送迎は断ることもあります。
必ず、ホテルや旅行会社の送迎サービスなどを予約して、移動方法を確保して置くようにしましょう。
特に27日の夕方(17:00-17:30)にバリ島に到着するガルーダ便をご利用のお客様は、送迎車の事前手配を忘れないようにしましょう。
27日~28日の夜に着陸する便でバリ島に到着されるお客様は、送迎が期待できません。
最悪、空港から徒歩で移動できる近場のホテルを予約されるか、27~28日到着便は避けておくほうがよいでしょう。
3月29日にバリ島に到着する便をご利用の場合
3月29日は06:00AMから通常とおりとなりますので、29日到着便でバリ島に来られる方は、空港からの移動はそれほど心配されることはないかと思います。
とはいえ、29日の午前中はまだタクシーなども多くは待機していませんので、できたら事前にホテルや旅行会社に送迎予約をされておくほうがいいでしょう。
寺院や観光スポット
3月28日は一日外出禁止ですので、当然寺院や観光スポットなどに行くことはできません。
また、27日も夕方から道路渋滞が始まりますので、ツアーやカーチャーターで観光にいく場合、15:00~16:00までにホテルに戻られることをお勧めいたします。
アクティビティ、スパ、レストラン
こちらも3月28日は外出禁止なので、どこのアクティビティ、スパ、レストランもお休みとなります。
27日は営業していますが、夕方から道路渋滞が始まりスタッフが帰れなくなることがありますので、閉店時間が早くなることもございます。
29日は営業していますが、06:00AMにならないとスタッフが出勤できないので、開始時刻が遅くなることもございます。
アクティビティやマリンスポーツによっては、27~29日までお休みとなる場合もございますので、お早めにご予約、お問い合わせください。
ゴルフ場
27日は通常とおり営業しておりますが、サンセットプランなど、ホールアウトが遅くなるプランはご予約できません。
また、帰りが遅くなると、渋滞に巻き込まれることがございますので、遅くとも10:00より前のスタートをご予約ください。
28日は終日コースクローズです
29日は通常営業となりますが、キャディの出勤が遅くなりますので、09:00以前のスタートはお取りできない場合がございます。
ホテル
ホテルは、宿泊客がいる限り営業しております。
28日は一日ホテル敷地外に出ることはできません。
ただし、ホテル敷地内でしたら、プールやジムは営業しておりますので、一日のんびりとプールやお部屋などで過ごすことができます。
また、ホテルに併設されているレストランやスパも泊り客向けに営業しております。
ホテルのスパはかなり混み合いますので、事前に予約されておくのがいいでしょう。
ホテルのレストランは、朝、昼、晩と営業しておりますが、特に28日の夜は閉店時間が早くなることがありますので、あらかじめホテルに確認しておくのがいいでしょう。
灯火については、お部屋内での灯火使用はできますが、屋外の灯火はすべて消灯されます。暗くなってからは、お部屋で過ごすようにしましょう。
また、周りの迷惑になりますので、大きな音で音楽をかけたり、大声で騒ぐことは控えましょう。
28日はテレビ、ラジオは放送中止となっています。
DVDや本などを持ち込まれるといいでしょう。
カーチャーター、観光ツアー
27日はカーチャーター、観光ツアーとも催行いたしますが、夕方遅くなると渋滞に捕まることがございますので、15:00~16:00にはホテルに戻られるように計画されてください。
そのため、27日はウルワツ寺院ツアー、タナロット寺院ツアー、定番ツアーは催行中止となります。
28日はすべてのカーチャーター、観光ツアーはご予約できません。
29日は通常営業となりますが、ホテルの場所によっては、ご出発時間が遅くなることがございます。
まとめ
- 今年(2017年)のニュピは3月28日です。
- ニュピ当日はホテルからは一切外出できません。
- 空港も、スパ、レストラン、アクティビティもお休みとなります。
- 28日は外出禁止といってもホテル敷地内は出歩くことができます。
プールやホテル内のレストランも営業しています。 - 28日はテレビ、ラジオも放送中止になるのでDVDや本などを用意しておきましょう。
- ニュピ前日(3月27日)は、オゴオゴという行事があります。
- 27日は夕方から道路が渋滞しますので16:00頃までにはホテルに帰るようにしましょう。
- 29日は平常とおりとなりますが、スパ、アクティビティなどの営業開始時間が少々遅くなることがあります。