ニュピが過ぎたら今度はガルンガン
先週の火曜日、3月28日はバリ島のお正月ニュピでした。
丸一日、外出や灯火の使用、労働が禁止され、静かで星空がきれいな一日でした。
ニュピの前はお供え物つくりとか、宗教行事が目白押しで、バリ人家庭はすごく忙しかったのですが、ニュピが終われば楽になるかな・・・
と思っていたら、今週の水曜日、4月5日はガルンガンの祭日です。
バリ人家庭は休む暇がありません・・・
ということで、今回はガルンガンについてご紹介します。
<目次>
ガルンガンってなに?
ガルンガンは、「世の中の善が悪に打ち勝ったお祝いの日」といわれているバリヒンドゥー教の祭日です。
この日は天上界から神様や祖先霊が村の寺院や各家庭の家寺に降りてくるので、お供え物を備えたり、お寺などにお祈りに行きます。
ガルンガンの前には、各家庭でお供え物つくりが忙しく行われます。
このガルンガンは210日周期のウク暦という暦に沿って行われます。
つまり、1年に1回ではなく、210日に1回の行事で、年によっては1年で2回行われる場合もあります。
対して、先日行われたニュピは太陽太陰暦であるサカ暦に沿って1年に1回行われる神事で、毎年3月に行われます。
ニュピが過ぎたらすぐにガルンガンが行われると決まっているわけではなく、今年はたまたま、ニュピの一週間後にガルンガンの日が来てしまい、まさに「盆と正月が一緒に来た」状態となっています。
ガルンガンのときの町の様子
ガルンガンの祭日をよく日本のお盆に例える事がありますが、まさしくその通りで、ガルンガンの日は自分の実家のお寺や家寺にお参りに行くため、お休みを取って帰省する方が多くいます。
ガルンガンの数日前から、各家庭の前にはペンジョールという竹でできた飾り物が置かれます。
これは、霊峰アグン山を表したものとも言われ、このペンジョールを目印に、祖先霊が家寺に降りてくるといわれています。
ウブドやサヌールといった歴史ある街では、通りの両側にこのペンジョールがずらっとならび、バリ島らしい風景を見ることができます。
また、普段はひっそりとしている村のお寺もきれいに飾りつけられ、ガルンガン当日は朝から多くの参拝客が訪れる、華やかな場所となります。
たとえていうなれば、日本の初詣のときのようですね。
街中にはお参りを済ませた人たちが、民族衣装を着たまま、行き来をし、特別な日ということが実感できます。
(注意)
ガルンガンはバリヒンドゥー教の宗教行事ですので、バリヒンドゥー教以外の方はガルンガンのお祭りは行いません。
そのため、非バリヒンドゥー教徒の多いエリアでは、ペンジョールも立てなければ、お寺もないので、拍子抜けするかもしれませんので、ご了承ください
観光地の様子
ガルンガンの祭日では、ニュピのような外出禁止や灯火使用の禁止ということはありません。
観光客の多いエリアのホテルやレストラン、スパなども、通常とまったく変わらず営業をしています。
ホテルなどのスタッフの中には、ガルンガンの時に休みをとって実家に帰る人もいますが、シフトのやりくりでお客様には迷惑にならないように対応しています。
ですので、ガルンガンといっても観光客への制限はほとんどないといえます。
ただし、ウブドエリアだけは、ちょっと勝手が違います。
ホテルなどの宿泊施設は通常通り営業していますが、家族経営の小さなお宿の中には、スタッフが足りずに掃除などのサービスが遅くなるところもあります。
また、ワルンという小さな食堂やカフェの一部では休みになるところもあります。
街中にいるトランスポーターの数も少なくなります。
ほとんどの観光エリアは、ガルンガンといっても、それほど影響はありませんがウブドエリアだけは、お店が閉まったりしていることがあるので、ご注意ください。
まとめ
- 4月5日(水曜日)はガルンガンというバリヒンドゥー教の祭日です
- 街中にはペンジョールという竹の飾り物が並び、普段とは違ったバリ島を見ることができます
- ほとんどの観光地ではそれほど影響はありませんが、ウブドなど一部エリアではお店が閉まっていることもあります。