バリ島ウブド便り

バリ島ウブド便り

バリ島現地旅行会社・バリ島旅行.comの公式ブログです。バリ島ウブドからバリ島旅行や観光に関する情報などをお届け。投稿記事には広告も含んでおります。

ブログランキングに参加しています。こちらのボタンをポチッとお願いします。

バリ島の秘薬・ジャムウ

ジャムウとは、インドネシアに古くから伝わる民間伝承薬です。バリ島だけではなく、ジャワなどインドネシアの多くの土地でジャムウは昔から親しまれています。

ジャムウは草の葉や根、種、実など、自然の生薬からできた、漢方薬のような薬。

古くから親しまれてきたものですが、最近はこのジャムウ技法を使った化粧品なども増え、また注目されるようになりました。

 

<目次>

 

ジャムウの歴史

 ジャムウの起源はインドの伝統的予防医学アーユルヴェーダ。

一千年以上も昔、インドからヒンドゥー教が伝来した時に、一緒に伝わりました。

そのアーユルヴェーダの一部であるハーブの調合法を基に、インドネシアでにゅうしゅできる薬草を使って発展したのがジャムウです。

ジャムウの調合レシピは一子相伝、部外非とされていたため、現代でも不思議なハーブと呼ばれています。

ジャムウの特徴

ジャムウには、何百種類のものがありますが、ほとんどが予防医学の考えに基づいています。西洋医薬品のように即効性は少ないのですが、人間が本来持っている免疫力などを高め、時間をかけて体質を調整する効果があると言われています。

ジャムウの成分は、自然の草木などを調合した生薬であり、また人間がもともと持っている免疫力などで病気のもとを改善するものですので、医薬品に比べ副作用が少ないと言われています。

ジャムウの種類

ジャムウにはその用途目的によって沢山の種類があります。

基本は体調を整える、病気を治す、といったものが多いのですが、他にも

f:id:balitravel:20160505155026j:plain

女性特有の体調の不良を軽減したり、体に疲れをとったりするものもあります。

また、ダイエットや便秘解消、胸を大きくするなんてジャムウもあるんですよ。

f:id:balitravel:20160505155027j:plain

こちらは、バリ好きさんならご存知の万能薬ボカシオイル。一家に一本の常備薬で、切り傷、擦り傷、火傷、できもの、さらに腹痛やのどの痛み、歯痛など、なんにでも効く不思議なオイルです。

f:id:balitravel:20160505155030j:plain

こちらは、風邪のひき始めに良いと言われるジャムウで、のどの痛みにも効きます。

ここで紹介したジャムウはすべて、製薬会社で作られているもので、パッケージには「Jamu」と書かれたジャムウマークが入っています。

 

また、最近ではジャムウの技法を使ったスキンケア商品や化粧品も出てきました。
ジャムウスキンケア商品は、天然の材料を使ったものが多く、肌荒れやアレルギーなどで困っている方が、ジャムウスキンケア商品を使ったら、よくなったなんて話も聞きます。

 

ジャムウはどこで買うのか

さて、このジャムウはどこで売られているかというと、普通に街のコンビニやドラッグストアー、薬局などで売られています。ただし、そこで売られているのは、ジャムウのほんの一部だけ。
もっと、ディープなジャムウを買いたいときは、市場(パサール)に行ってみてください。

f:id:balitravel:20160505155028j:plain

この写真のおばさんは、ジャムウゲンドン(Jamu Gendong)といって、手作りのジャムウを売りにくる方です。ペットボトルに入った黄色い液体がジャムウで、主にウコンやショウガなどからできています。

ジャムウゲンドンが売るジャムウはほとんどが体調管理や滋養強壮の薬。好きな方は、毎朝かって飲まれているそうです。
大きなパサールパギ(朝市)ならだいたいいると思いますので、探して試してみてください。

 

f:id:balitravel:20160505155029j:plain

こちらは、ジャムウの屋台でセンゴール(パサール・マラーム、夜市)に出ています。

ここで売られているのは、製薬会社で作られた市販のジャムウ。ジャムウの中には、錠剤やカプぜルになった物がありますが、多くは粉薬です。そして、この粉薬が苦くて飲みにくい。このような屋台で買うと、飲みにくいジャムウを水に溶いて、生玉子やはちみつをブレンドし、飲みやすい状態で出してくれます。

疲れているとか、お腹の調子が悪いとか、お店の方に言えばそれに適したジャムウを出してくれます。

 

このほかにも、最近は少なくなりましたが、ジャムウ専門の薬局もあります。

 

それと、スキンケアージャムウは、スーパーマーケットやスキンケアー専門店でも手に入ります。最近はジャムウを取り扱う通販会社も増えてきましたね。

インドネシアの秘薬ジャムウ、機械があればぜひ一度試してください。 

 

チャロナラン劇

チャロナラン劇は、ギャニャール県を中心としたバリ島南部エリアのみで見られるバリ島の伝統舞踊の一つです。

伝統舞踊というと、ケチャダンスやレゴンダンスなど、華やかな踊りをイメージされると思いますが、チャロナラン劇はそのような伝統舞踊より、もっと宗教的要素の強い舞踊劇です。

 

<目次>

 

f:id:balitravel:20160427124145j:plain

チャロナラン劇の生い立ち

チャロナラン劇が初めて上演されたのは1890年ごろ、現在のギャニャール県バトゥブラン村と言われています。

当時、バリ島は各王家間の争いが絶えず、またコレラの蔓延で村人たちは大変困っておりました。
悪いことが起きると、バリ人達は「善と悪のバランスが崩れている」と考えます。そこで、たくさんの供物と新たな芸能をシワ神(シヴァ神)とその妻でありシワ神の破壊的側面であるドゥルガ神が降臨するダラム寺院(プラダラム)に奉納し、この災いを納めてもらおうと考えました。

悪霊たちに落ち着いてもらうには聖獣バロン(善)と魔女ランダ(悪)の果てしない戦いを描いた劇がいいだろうということで、当時すでにワヤン・クリッ(影絵芝居)で上演されていたチャロナラン伝説が選ばれました。

チャロナラン劇のあらすじ

チャロナラン劇の基となったチャロナラン伝説とは11世紀にジャワ島で栄えていたクディリ王朝にまつわる物語です。

クディリ王家のお后チャロナランは破壊的魔力を持っているということから国王に宮殿から追放され森の奥深くに住んでいました。
ある日、チャロナランの下に国に残してきた愛娘の縁談がご破算になったという知らせが届きます。ご破算になった原因は、魔力を持つ后の娘だからということを聞いたチャロナランは王国を呪い、疫病をはやらせます。

后の息子である国王は大臣を通じ聖者ウンプー・バラダに相談したところ、「禍のもとはチャロナランである」と告げられます。
さっそく、チャロナランの住む森に兵を送りますが、強い魔力によって兵は全滅してしまいます。チャロナランはやがて墓を掘り起こし、子供の遺体を食べるという奇行を始め、国民達は怖れおののきます。

聖者ウンプー・バラタは、チャロナランの魔力の秘密を探り、自ら戦いに挑みます。力が拮抗しているチャロナランとウンプー・バラタの戦いは決着がつきません。
ウンプー・バラタは善の象徴と言われる聖獣バロンに、チャロナランは悪の象徴と言われる魔女ランダに変身し、いつ果てるともわからない、永遠の戦いを続けます。

最後にチャロナランは無意味な戦いに涙し、聖者ウンプー・バラタはチャロナランに安息の地を約束し、こうして王国に平和が戻りました。

実際のチャロナラン劇は

ざっと、チャロナラン劇の生い立ちやあらすじを説明しました。
本来、チャロナラン劇はその土地の無病安息を祈願して行われる、奉納舞踊です。もちろん、現代もその意味合いが強い舞踊ですが、時代とともに、各地での特色を反映したものに変わりつつあります。

現在行われているチャロナラン劇には、途中で漫才のようなお笑いが入ったり、ビデオプロジェクターが使われたり、CGを使うところも出てきました。

特に、最近のお約束は途中の漫才です。おどけた化粧をした演者が出てきて、おかしなお話をするのですが、お話はすべてバリ語(バリ島独自の言葉)なので、旅行者には何を話しているかはさっぱりわかりません。周囲の観客には、どっと受けているので、かなりおかしなお話をしていると思い、何を話しているのか友人に聞いたところ・・・

これが、まぁ下世話なスキャンダルばかりだそうです。

おえらいさんが来るような、大きな公演ですと、政治の話や、役人への愚痴などが多いそうですが、村人ばかりの公演ですと、浮気や不倫といった下世話話ばかり。中には、下ネタも多いということでした。

チャロナラン劇を見るときの注意点

外国人観光客でもチャロナラン劇を見ることはできますが、何点か注意しなくてはいけないことがあります。

正装しなくてはいけません

劇といっても、宗教行事の一環ですので、ちゃんとバリ島の伝統衣装に着替えなくてはいけません。
男性は、サロン、スレンダン、サブッ、ウダンをつけ、女性はクバヤ、サロンを着ます。もちろん、事前にマンディを忘れずに

途中で帰ってはいけません

実はこのチャロナラン劇は、夜の9時頃から始まって、終わるのが深夜の1時から2時ごろと大変長いお芝居です。途中、バリ語の漫才もあり、言葉のわからない観光客はなかなか、最後まで見るのは大変だと思います。

しかし、劇の途中で帰ってはいけない、と言われています。途中で変えると悪霊に取り付かれるそうです。特に、墓場から死体を運び出すシーンがあるのですが、そのシーン以降は絶対に帰っちゃダメ、と言われています

トランスに入ることがあります

演者の中にはトランス(バリ語でクラウハン)に入る人がいます。

たとえば、ランダと兵士の戦いの中で、ランダの魔力で兵士たちが自分の胸に剣を刺す場面がありますが、トランスに入り本当に胸に剣を突き刺し血だらけになってしまう人もいます。

ランダの衣装(お面)の中には霊力が強いものがあり、かぶった瞬間から演者はトランス状態に入り、終わるまで全く意識がなかったという話も聞かれます。

また、観客の中にもトランスに入り、奇声をあげたり失神したりする方もいるそうです。

外国人でトランスに入る人はあまりいないようですが、注意してください。

チャロナラン劇を見たいのだけど

チャロナラン劇は観光客向けの演劇ではないため、公演の情報が出ることはありません。ただし、地域のお寺(プラ・ダラム寺院)のオダラン(お寺のお祭り)の際に公演されることがよくありますので、まずはオダランの情報を収集されるといいでしょう。

プラダラム寺院のオダランの日程がわかったら、その地域に住む方にチャロナラン劇があるかどうか聞いてみて、あるようでしたら、ぜひ見たいので連れて行ってほしいとお願いするといいかと思います。

ただし、すでにご案内したように、夜遅くから深夜、場合によっては明け方まで続く公演ですので、それなりの準備をしていってください。

 

チャロナラン劇を見たいけど、そんなに時間が取れない、とか、スケジュール的に無理というのでしたら、バロンダンスを見ましょう。
バトゥブランやウブドで毎日のように公演があるバロンダンスは、このチャロナラン劇を観光客向けにアレンジしたものです。観光客向けですので、奉納や祈りの要素は少なくなっていますが、内容はチャロナラン伝説にのっとった、ダイジェスト版のようなものですので、まずはこちらをご覧になることをお勧めします。

 

 

 

デンパサール空港から移動方法

バリ島の玄関口デンパサール空港。

旅行者の大半の方は、まず最初にこの空港に到着なされます。

さぁ、楽しいバリ島旅行の始まりですが、ここからホテルや街にはどうやって移動しましょう?

今回は、その移動方法についてご紹介いたします。

 

<目次>

  

その1.ホテルや旅行会社などの送迎サービスを使う

最も簡単で、確実な方法が、あらかじめホテルや旅行会社などの送迎サービスを使うことです。

事前に宿泊ホテルや旅行会社などに空港からの送迎を依頼しておけば、送迎車が空港まで迎えに来てくれます。車を探したり、行き先を説明する面倒はありません。簡単、お手軽、安心な方法です。

f:id:balitravel:20160422105850j:plain

予約した送迎サービスのドライバーさんやガイドさんは、この写真の場所であなたをお待ちしています。この場所は「ミーティングポイント」と言います。

飛行機が空港に到着し、入国審査、関税検査が終わり、通路を歩いて行くと自動的にこのミーティングポイントに到着します。デンパサール空港はそれほど大きな空港ではありませんので、ミーティングポイントは一つだけです。

ミーティングポイントには、写真のように柵があり、そこにはガイドさんたちがお客様の名前を書いたボードやツアー会社の旗などを持っても名様をお待ちしています。写真ではあまりガイドさんはいませんが、時間帯によっては沢山のガイドさんがいますので、自分をお迎えにきたガイドさんをがんばって見つけてください。

ガイドさんに会えたら、後はすべてガイドさんがやってくれます。指示に従って、ホテルに移動しましょう。

 

その2.エアポートタクシーを使う

送迎の手配をしていなければ、次に検討するのがエアポートタクシーです。

デンパサール空港では、許可されたタクシー会社しか乗車できません。乗車許可のあるタクシーをエアポートタクシーと言います。

先ほどのミーティングポイントから、左手にあるいていくと

f:id:balitravel:20160422105851j:plain

このような、エアポートタクシーの受付カウンターがあります。料金はメーターではなく、行き先ごとの定額制になっていますので、カウンターで行き先(ホテル名など)を告げて、料金を支払います。料金と引き換えにタクシーチケットを渡され、ドライバーがタクシーまで案内します。

タクシーに乗車したら、タクシーチケットをドライバーに渡して、手続き終了。後は、目的地に着くまで車内でこれからの予定をゆっくり計画しましょう。

 

写真のカウンターはエアポートタクシーの最大手ングラライタクシーのカウンターです。空港内には他にもエアポートタクシーがありますが、カウンターはなく、この先の通路などで、客引きをしております。カウンターがないので、ちょっと胡散臭く感じるかもしれませんが、ちゃんと許可されたタクシーですのでご安心ください。

まれに、未許可のドライバーが客引きをしていることがあります。許可されたタクシードライバーは、胸に写真入りの名札を付けていますので、名札のあるなしで判断してください。

なお、空港にお客さんを乗せてきたタクシーには、許可の問題で乗車することはできません。また、最近はやりのオンラインタクシーも空港内に乗り入れることはできませんので、ご注意ください。
観光客に人気のブルーバードタクシーは空港内での乗車は許可されていません。

 

<追記 2016年8月16日>

情報によりますと、空港タクシーのカウンター位置が変更になったようです。
上記記事では、ミーティングポイント(柵の内側)左手となっていますが、現在は、ミーティングポイントを超えた所のエレベータータワー付近にあるそうです。

 

その3.公共バス・トランス・サルバギータを使う

ご存知の方もいるかと思いますが、バリ島には公共の循環バス・トランスサルバギータがあります。1路線Rp3,000と大変格安なローカル向けの公共バスです。ローカル向けといっても、冷房完備で奇麗なバスです。

このトランス・サルバギータが、空港内にも乗り入れています。もちろん、観光客でも利用可能です。

そのバス停の場所を紹介します。

f:id:balitravel:20160422105852j:plain

先ほど紹介しました、ガイドさんたちが待っているミーティングポイントを抜け、エレベーターの裏側に回ると、写真にあるような、バリ式の門が見えます。

f:id:balitravel:20160422105853j:plain

この門を通り抜けると、駐車場に出ますが、門を出たところに、公共バスの案内板があります。

f:id:balitravel:20160422105855j:plain

これが、その公共バス・トランス・サルバギータの案内看板です。

看板の案内に従って左側に歩いていくと

f:id:balitravel:20160422105856j:plain

こんな看板があります。ここがトランスサルバギータの停留所になります。

停留所といっても、ベンチと乗車用のタラップがあるだけです。

f:id:balitravel:20160422105857j:plain

ここで待っていると、水色の大型バスがきます。これがトランスサルバギータです。

運賃は、1路線Rp3,500(約30円)と大変安いのですが、時刻表がないのでいつ来るのか、よくわかりません。
また、路線図もないので、どのバスに乗ったらいいのかも、観光客には判断が難しいと思います。

ご利用の際は、事前に路線情報などを収集し、たっぷり時間の余裕がある状況でご利用ください。

その4.歩いて移動

 許可の無いタクシーなどは空港内での乗車はできませんが、もちろん空港の外ならメータータクシーを拾うことはできます。

また、トゥバンなど空港に近いホテルなら、頑張って歩いていくことも可能です。

ところが、空港出口がわからないという声をよく聞きます。確かに、車やバイクはちゃんと出口(料金所)があるのですが、そこまで歩くと、結構な距離がありまた、歩道がないためちょっと危険です。

案内板などはありませんが、実は徒歩で簡単に空港から出られる方法があるんです。

f:id:balitravel:20160422105854j:plain

先ほど、ご案内しました、ミーティングポイントの先のエレベーターの裏にある門、その門をくぐってまっすぐに歩いていくと、写真のような駐車場(立体駐車)があります。横断歩道があるので、車に注意してまっすぐ進みます。

駐車場の建物を出ても、とにかくまっすぐ進んでいきます。車の往来が激しいので充分注意してください。

まっすぐ歩いていくと、フェンスに当たります。そうしたらフェンス沿いに左に歩いていきます。フェンス沿いは歩道があるので歩きやすいです。
200m程度歩くと出口があります。ここから空港の外に出ることができます。出口周辺には歩きのお客さんを狙ったタクシーやオジェック(バイクタクシー)が何台も止まっていますし、ちょっと歩いて大通りに行けば、ブルーバードタクシーなどのメータータクシーがつかまります。

大きな荷物があると、ちょっと大変かもしれませんが、歩いていけるって方は、覚えておいてください。

インドネシアの武道・プンチャック・シラット

バリ島に遊びに来られたお客様の中で、道着を着た子供たちを見たことがある方もいらっしゃると思います。

実は、バリ島には様々な道場があり、多くの子供たちや大人がブドウを習っています。たとえば、空手、柔道、合気道、少林寺拳法などなど・・・
多分、戦時中日本軍がバリ島に駐屯していたことに関係すると思いますが、日本の武道が多いように感じます。

では、インドネシアには武道はないのでしょうか?

 

あるんです!

 

それが、今回ご紹介するプンチャック・シラットなのです

プンチャック・シラットとは?

プンチャック・シラット(インドネシア語)とは、インドネシアやマレーシアを中心に東南アジアで盛んにおこなわれている武道です。

インドネシア、マレーシアの他にシンガポール、ブルネイ、ベトナムなどの国で盛んにおこなわれており、日本にもシラット協会があります。

 

いつ頃からあるの?

プンチャック・シラットは、はっきりしていませんが6世紀ごろに発祥したと言われています。

主に口述で伝承されてきましたが、ジャワのマジャパヒト王朝では、兵士の訓練として使われていたそうです。

こうして、インドネシア、マレーシア全土にシラットは広がっていきましたが、16世紀オランダがインドネシア、マレーシア一帯を植民地化すると反乱の火種になるということから、シラットは禁止されていました。

その後、インドネシアが独立し、シラット禁止令が解かれ、現在のように東南アジア各地で行われるようになったそうです。

シラットは1000年以上の歴史があるため、さまざまな流派が生まれ、一説には500以上の流派があると言われています。各流派ごとに技術が違っているそうです。

 

プンチャック・シラットの特徴は?

シラットには、突きや蹴りといった打撃技の他に、投げ技、絞め技、決め技などがあり、さらに刀、棒、やりといった武器技もあるそうです。

空手などは一撃必殺といった武道ですが、シラットの特徴は、流れるような連続技です。上級者たちの動きを見ていると、まるで舞を踊っているかのような優雅さも感じられます。

シラットは、単なる格闘技ではなく、礼節などの精神性も深く学ぶことができます。

シラットの精神性を表す言葉に稲穂の教」(イルム・パディ)というものがあります。「実るほど頭を垂れる稲穂かな」という言葉が日本にありますが、このイムル・パディはまさしくその教えです。

 また、シラットには「5つの誓い」というものがあります。

  1. 崇高な精神と品格を備える。
  2. 同胞を尊敬し、友愛と平和を愛する
  3. 常に前向きに考え、行動し、創造性と力強さに溢れる。
  4. 真実・公正・正義を守り、試練に立ち向かい、誘惑を跳ね返す。
  5. 自身の言動に常に責任を持つ。

このように、シラットは単なる格闘技ではなく、日本の武道と同じく精神性も非常に重要しされており、体を鍛えるだけではなく、精神鍛錬や礼節を教えるために子供にシラットを習わせる家庭も多いそうです。

 

シラットをやってみたい

シラットに興味があり、ちょっと習ってみたい、って方もいるかとは思います。

バリ島内にはシラットの道場や個人で教えている方もいますので、ぜひそのような方を探して一度体験されるといいと思います。

また、YouTubeにも、シラットの演武などがアップされていますので、探してごらんになるといいかと思います。

お金に関する注意事項


バリ島旅行で、良くあるお金に関する注意事項を今回はまとめさせていただこうと思います。
バリ島で流通している通貨はインドネシアルピア。通常「ルピア(Rp)」と言います。

1)お金の桁に注意して

基本的に、バリ島内では円やドルは使えません(※注)ので、両替商でインドネシアルピアに両替します。
その両替レートは、1円がおよそRp110になります。
金額のケタの違いで、勘違いや、驚きがあります。


街中の市場で、バナナを買おうとして「いくらですか?」と聞いたら「1万ルピアだよ」とのお答。
1万ルピアということは、日本円で100円弱。
ところが、「1万」と言われると、すごく高いような気になり「え?高すぎない?ぼられてる?」なんて勘違いすることがあります。
よく言われるのが「ルピアの数字のゼロを二つ取れば、日本円の金額になる」ということですが、とっさに言われると、その数字に驚いてしまいます。


ルピアの最高額紙幣は100,000ルピア。だいたい日本円で1,000円くらいですね。
旅行に来て、5万円両替すると、Rp5,500,000くらいになります。Rp100,000札で55枚。たまにRp100,000札が切れているとRp50,000札で渡されますが、そうすると110枚・・・
一気にお金持ちになった気がしますね。


このように、バリ島のお金は日本のお金の1/100の価値ですので、その落差に気を付けてください。


※注
2015年7月より、インドネシア国内の現金取引では日本円や米ドルなど外貨での支払いが禁止されました。そのため、バリ島で現金で支払いをする場合はすべてインドネシアルピアを使用します。
ただし、一部スパやアクティビティなどでは法解釈により米ドルや日本円が使えるところもあります。


2)数字のいい方に気を付けて


「パサールでマンゴーがあったから値段聞いたら1Kg20万ルピアって言われた。ちょっと高くない?」
こんな話を聞いたことがあります。
観光客向けとはいえ、1Kg20万とは、高すぎますよね?


落ち着いて、話を聞いたら、お客さんの勘違いだったようです。


パサールのイブが提示した値段は1Kg2万ルピア。
2万ルピアをインドネシア語で言うと 「どぅあ・ぷるー・りぶ・るぴあ(Dua puruh ribu rupiah)」
お客さん、インドネシア語がわからなかったので、イブは英語でもいいました。
「トゥエンティ・サウザント・ルピア(Twenty thousand ripiah)」
ところが、お客さん、最初の「トゥエンティ」を聞いたところで「20万」と思ってしまったそうです。


日本の数字の数え方は「いち・じゅう・ひゃく・せん・まん」と「まん」の単位で桁が繰り上がり、以降「じゅうまん・ひゃくまん・いっせんまん」となっていきます。
しかし、英語は「ワン・テン・ハンドレッド・サウザント・テンサウザント・ハンドレットサウザント」と「サウザント」=「千」のくらいで桁が上がります。インドネシア語も同じように「さとぅ(1)・すぷるー(10)・らとぅす(100)・りぶ(1,000)・すぷるーりぶ(10,000)・すらとぅすりぶ(100,000)」と千のくらいで桁上がりします。


この桁上がりの違いにより、金額を聞き間違えることがあるようですね。


3)お札の出し間違いに気を付けて

インドネシアのお札は、この記事のトップに写真を付けておきましたが

  • 1,000ルピア
  • 2,000ルピア
  • 5,000ルピア
  • 10,000ルピア
  • 20,000ルピア
  • 50,000ルピア
  • 100,000ルピア

の6種類です。
(すみません、手元に奇麗な1,000ルピア札がなかったので、写真には1,000ルピア札は写っていません)


初めて見る外国のお札。
しかも、書いてある金額の桁数は、すごく多いとなると、混乱して間違ったお札を出してしまうことがあります。
特に多いのはRp10,000と思ってRp100,000を出してしまうこと。
親切な人なら「これ、違いますよ」って教えてくれますが、中には「ラッキー」と間違ったまま受け取ってしまう人も。
そうなると、あとで「間違っていた」といっても、なかなか返してくれる事はありません。


急いでいる時や、夜間など手元が暗い時など、間違いやすいので、お支払いの時は落ち着いて、ちゃんと確認してお願いしますね。


バリ島でのお金に関する注意点を簡単にまとめてみました。
お金に関するトラブルは、よく発生しますが、大半はお互いの勘違いや、誤りが原因。
お金の支払いは、落ち着いてしっかり確認して行うようにしてくださいね。