バリ島の秘薬・ジャムウ
ジャムウとは、インドネシアに古くから伝わる民間伝承薬です。バリ島だけではなく、ジャワなどインドネシアの多くの土地でジャムウは昔から親しまれています。
ジャムウは草の葉や根、種、実など、自然の生薬からできた、漢方薬のような薬。
古くから親しまれてきたものですが、最近はこのジャムウ技法を使った化粧品なども増え、また注目されるようになりました。
<目次>
ジャムウの歴史
ジャムウの起源はインドの伝統的予防医学アーユルヴェーダ。
一千年以上も昔、インドからヒンドゥー教が伝来した時に、一緒に伝わりました。
そのアーユルヴェーダの一部であるハーブの調合法を基に、インドネシアでにゅうしゅできる薬草を使って発展したのがジャムウです。
ジャムウの調合レシピは一子相伝、部外非とされていたため、現代でも不思議なハーブと呼ばれています。
ジャムウの特徴
ジャムウには、何百種類のものがありますが、ほとんどが予防医学の考えに基づいています。西洋医薬品のように即効性は少ないのですが、人間が本来持っている免疫力などを高め、時間をかけて体質を調整する効果があると言われています。
ジャムウの成分は、自然の草木などを調合した生薬であり、また人間がもともと持っている免疫力などで病気のもとを改善するものですので、医薬品に比べ副作用が少ないと言われています。
ジャムウの種類
ジャムウにはその用途目的によって沢山の種類があります。
基本は体調を整える、病気を治す、といったものが多いのですが、他にも
女性特有の体調の不良を軽減したり、体に疲れをとったりするものもあります。
また、ダイエットや便秘解消、胸を大きくするなんてジャムウもあるんですよ。
こちらは、バリ好きさんならご存知の万能薬ボカシオイル。一家に一本の常備薬で、切り傷、擦り傷、火傷、できもの、さらに腹痛やのどの痛み、歯痛など、なんにでも効く不思議なオイルです。
こちらは、風邪のひき始めに良いと言われるジャムウで、のどの痛みにも効きます。
ここで紹介したジャムウはすべて、製薬会社で作られているもので、パッケージには「Jamu」と書かれたジャムウマークが入っています。
また、最近ではジャムウの技法を使ったスキンケア商品や化粧品も出てきました。
ジャムウスキンケア商品は、天然の材料を使ったものが多く、肌荒れやアレルギーなどで困っている方が、ジャムウスキンケア商品を使ったら、よくなったなんて話も聞きます。
ジャムウはどこで買うのか
さて、このジャムウはどこで売られているかというと、普通に街のコンビニやドラッグストアー、薬局などで売られています。ただし、そこで売られているのは、ジャムウのほんの一部だけ。
もっと、ディープなジャムウを買いたいときは、市場(パサール)に行ってみてください。
この写真のおばさんは、ジャムウゲンドン(Jamu Gendong)といって、手作りのジャムウを売りにくる方です。ペットボトルに入った黄色い液体がジャムウで、主にウコンやショウガなどからできています。
ジャムウゲンドンが売るジャムウはほとんどが体調管理や滋養強壮の薬。好きな方は、毎朝かって飲まれているそうです。
大きなパサールパギ(朝市)ならだいたいいると思いますので、探して試してみてください。
こちらは、ジャムウの屋台でセンゴール(パサール・マラーム、夜市)に出ています。
ここで売られているのは、製薬会社で作られた市販のジャムウ。ジャムウの中には、錠剤やカプぜルになった物がありますが、多くは粉薬です。そして、この粉薬が苦くて飲みにくい。このような屋台で買うと、飲みにくいジャムウを水に溶いて、生玉子やはちみつをブレンドし、飲みやすい状態で出してくれます。
疲れているとか、お腹の調子が悪いとか、お店の方に言えばそれに適したジャムウを出してくれます。
このほかにも、最近は少なくなりましたが、ジャムウ専門の薬局もあります。
それと、スキンケアージャムウは、スーパーマーケットやスキンケアー専門店でも手に入ります。最近はジャムウを取り扱う通販会社も増えてきましたね。
インドネシアの秘薬ジャムウ、機械があればぜひ一度試してください。