バリ島ウブド便り

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バリ島両替事情

バリ島に来た観光客が、必ず行う事、それは両替です。
バリ島のあるインドネシアの通貨はインドネシア・ルピア。省略してIDRとか、Rpと書きます。
大きなホテルやお土産物屋さんなどでは米ドルや日本円が使えますが、コンビニやスーパーマーケットなどでは、現地通貨Rpしか使えませんので、必要な分だけ両替しなくてはいけません。
海外旅行に慣れた方なら、なんてことはないと思いますが、初海外なんて方には、ちょっと敷居が高いかもしれない両替について、今回はいろいろ説明したいと思います。


両替レートについて

通貨を両替するとき、重要なのが両替レートです。
両替レートとは、2国間の通貨を交換するときの取引価格、あるいは相場のことを言います。
たとえば、日本円をアメリカドルに両替する時の両替レートが「1ドル=105円」というと、両替所で105円出せば1ドルに交換しくれる、という事です。


★両替レートは変動する
この両替レートですが、現在日本円は「変動為替制」という仕組みを取っています。どういう事かというと、両替レートは日々変わっていくのです。よくニュースで「1ドルが100円を切りました」とか言っているのを聞いたことがありますよね。
通貨の両替レートというのは、政府機関などが決めているのではなく、商取引で決まります。つまり、野菜やお米などを売り買いするのと、通貨を売り買いするのと、同じ仕組みなのです。
たとえば、スイカを買おうと思うと、夏の暑い時期なら、安く買えますよね。でも、春とか秋などシーズンを外すとスイカは高くなります。夏はスイカが沢山あるから値段が安くなり、春や秋などはスイカが少ししかないから高くなるのです。


通貨もこれと同じで、市場に少ししかない通貨(みんなが欲しがる通貨=買いたい人が多い通貨)は高い値段が付き、市場に沢山ある通貨(みんながそれほど欲しくない通貨=売りたい人が多い通貨)は安い値段が付くのです。通貨を買いたい人、通貨を売りたい人、そのバランスで通貨のレート(為替レート)は決まるので、その時の状況によって日々変わっているのです。


★Yahooの両替レートと実際の両替レートは違う
今日の両替レートはいくらなんだろう?
と思った時、皆さんはどのように調べますか?よくみられるのがYahooファイナンスのレートを見られるんじゃないでしょうか?
ところが、このYahooファイナンスサイトのレートというのは、銀行間取引のレートでして、一般の方はこのレートで両替はできません。
銀行の手数料などが付加されるからです。

この写真は、とある日の某銀行の両替レート表です。
1ドルが105.64円です。つまり、10,564円持っていけば100ドルと交換してくれるという事です。

こちらが同じ日のYahooファイナンスのレートで、1ドルは102.98円です。10,298円持っていけば1ドルと交換してくれるレートです。
同じ100ドルをもらうのでも、Yahooファイナンスと銀行では差があり、実際私たちが両替するときは銀行のレートで両替が行われる、という事がわかって頂けたでしょうか?


★両替レートにはセルレートとバイレートがある
先ほど見て頂いた、某銀行の両替レート表ももう一度見てください。
米ドルのレートにも、「T.T.S」だとか「CASH.B」と色々な数字が出ています。
この中で、みなさんが特に注目してもらいたいのが「CASH.S」と「CASH.B」です。わかりやすいように赤いアンダーラインを入れておきました。
この数字は「CASH」つまり、現金取引の時に適用される両替レートなのです。他にも「T.T」トラベラーズ・チケットなどがありますが、今回は現金取引について説明します。


この「CASH」にも、「S」と「B」があります。これは「Sell(セル・売り)」レートと「Buy(バイ・買い)」レートという事です。
先にも述べましたが、両替も野菜やお米などの取引と同じように商取引です。商取引の原則は「安く買って高く売る」つまり、買うときと売るときの値段に差をつけており、この差が利益となります。


「セルレート」というのは、両替商がお客さんに通貨を売る、つまり自国通貨から外貨に両替するときに適応するレートです。


「バイレート」というのは、両替商がお客さんから通貨を買う、つまり外貨から自国通貨に両替するときに適応するレートです。



このセルレート、バイレートですが、両替する国によって言い方が変わります。
日本で日本円から米ドルに両替する場合は「自国通貨(日本円)から外貨(米ドル)に両替する」ので、セルレートになります。
しかし、アメリカで日本円から米ドルに両替する場合は「外貨(日本円)から自国通貨(米ドル)に両替する」からバイレートになります。
すごくややこしい話で、ごめんなさいね。


以上、両替レートについてお話しましたが、簡単にまとめますと

  • 両替レートは状況によって日々変わっている
  • Yahooファイナンスのレートと両替商のレートは違う
  • 両替レートにはセルレートとバイレートがある

という事をよ〜く、覚えておいてください。


どこで両替しましょうか?

両替レートの事がわかって頂けたと思いますので、次にどこで両替しようか?という事についてお話ししたいと思います。
もちろん、両替レートのいいところで両替するのがイチバンですよね〜。
バリ島の現地通貨インドネシアルピア(Rp)、どこで両替するのがイチバンお得か、お答えしましょう!


★日本で両替しちゃダメ〜
日本国内には、あまり多くのインドネシアルピアがありません。
つまり、先ほど説明した、市場に少ない通貨なので、日本国内では両替レートが悪くなります。
言葉の問題などから、あらかじめ日本で両替したい、という事はわかりますが、絶対に日本国内では両替しまいようにしましょう。


★バリ島の空港で両替する
以前、バリ島に来られたことがある方なら覚えていると思いますが、空港で入国審査、税関を通り過ぎたところに、ずらっと両替商のカウンターが並んでいて、お客さんが来ると一斉に手招きしていました。
現在、新しい空港ターミナルになって、このずらっと並んだ両替カウンターは無くなり、到着ロビーに銀行の窓口があるだけになりました。
この窓口で両替はできますが、ちょっと市中の両替商よりレートが悪いです。
といっても、数%の違いですから、とりあえず到着日に使うお金(タクシー代や夕食代など)だけ空港内の銀行窓口で両替しましょう。


★市内の両替商で両替する
一番両替レートがいいのが市中にある両替商でしょう。

お店の前に、このようなレートを書いた看板があるところが両替商になります。
ただし、一部両替商では、手数料を取ったり、お金をごまかしたりと、トラブルもあります。安心して両替をするのなら、大手の両替商がいいと思います。
以下に紹介する両替商は、バリ島内でも大手の両替商で、レートもよく、トラブルも少ないところです。クタ、スミニャック、サヌール、ウブドと言った観光地には必ず支店がありますから、探してみてください。


◆ディルガハユ(PT.Dirgahayu)

以前は、店先に赤い提灯がぶら下がっていて「赤ちょうちんの両替商」として有名だったディルガハユも、最近はこの写真のようなモスグリーンの看板が目立つお店になっています。レートもよく、トラブルもほとんどない評判のいいお店で、店先に当日のレートが電光掲示板で表示されています。
ディルガハユの公式サイトはこちら


◆マスピン(PT.Bali Maspintjinra)

BMCのロゴマークが目立つマスピンティジンラ。通称「マスピン」は、支店数は他のお店に比べて少ないですが、レートもよく、根強いファンもいる両替商です。
マスピンの公式サイトはこちら


◆セントラル・クタ(Central Kuta)

その名が示す通り、クタに本店がある両替商で、バリ島内では最も多い支店窓口があります。
最近は、単独のお店ではなくサークルKなどのコンビニ内にカウンターを設けて両替商を行っていますので、お店を探すには、この写真のような赤と青の看板を目印にしてください。


両替するときの注意点

では、いよいよ両替・・・ですが、両替の時の注意点を


▼パスポートのコピーを持っていこう
両替商の中には、両替するとき身分証明書としてパスポートの提示を求めたり、両替依頼伝票にパスポート番号を書かされたりすることがあります。
パスポートそのものを持ち歩くのは紛失や盗難の恐れがありますので、パスポートの顔写真ページをコピーして財布の中に入れておきましょう。
また、宿泊ホテル名を聞かれることもありますので、ホテルのネームカードをもらっておくといいでしょう。


▼お金は必ず数えましょう
現在の両替レートは1円がRp106くらい、つまり1万円出すとRp1,060,000と、びっくりするくらいケタ数が増えてしまいます。
しかし、落ち着いてもらったお金が間違いないかしっかり数えましょう。
紹介した両替商では、ごまかしなどはありませんが、それでも人がやっている事ですので間違いもあります。お金が足りないなどのクレームはお店を出たらもう受け付けてもらえません。かならず受け取ったお金をしっかり確認しましょう。


▼良いレートには騙されないで
時々、びっくりするような良いレートを出している両替店があります。
そういうところは、手数料を別に取ったり、お金をごまかしたりする悪徳店であることが多いです。よいレートには騙されないで、お客さんが多いしっかりした専門店で両替するようにしましょう。


あまったルピアどうしよう?

さあ、楽しかったバリ島旅行も最終日。あとは、空港に行って、飛行機で日本に帰るだけ・・・
でも、財布の中を見たら、ルピア札が余っています。どうしましょう???


またバリ島に来る予定があれば、日本に持って帰ってもいいんですが、しばらくはバリ島に来ないという場合は日本円に再両替したほうがいいですね。
こんな場合は、街中、あるいは空港の両替所でルピアを日本円に両替してもらいましょう。
でも、日本円への再両替、ちょっと気を付けてほしいことがあります。


▼日本円に両替する場合は、セルレートで計算します
両替レートには、セルレートとバイレートがあることは説明しましたね。
バリ島の両替所で日本円からルピアに両替するときはバイレート(Buy Rate)で計算しますが、ルピアから日本円に両替する場合はセルレート(Sell Rate)を使います。


とある日の、両替商のレートを見ますと、「バイレート 1円=Rp117.25」「セルレート 1円=Rp119.16」となっていました。
つまり、日本円からルピアに替える場合は、1万円がRp1,172,500になりますが、逆にルピアを日本円にしようとすると、Rp1,191,600が1万円となります。
計算レートを間違えると「あれ?計算が合わないなぁ」なんてことになりますので、ご注意ください。


▼外貨両替はお札しかできません
お財布の中を見たら、Rp1,800,000も残っていました。
「今、セルレートで1円=Rp119.16だから、Rp1,800,000ってことは、15,105円もらえるな」
って、お金を両替所に出したら、15,000円とRp12,600帰ってきました。
あれ?105円もらえないの???


実は、コインというのは「補助貨幣」といって、外国では使えないのです。今、日本の最低額の紙幣は1,000円から。つまり、日本円は1,000円単位でしか両替できないんですね。だから、あまったルピアをすべて日本円にしようとしても、1,000円以下のお金は両替してもらえないんですよ。
米ドルなら$1(約100円)から両替してもらえるんですけどね・・・


▼空港使用税を忘れないで
バリ島から帰国する時、最後の最後、出国審査をする前に、空港使用税を支払わなくてはいけません。
日本やシンガポールなど、ほとんどの国の空港では、この空港使用税は航空券の代金に含まれているんですが、インドネシアの国際線だけは、出国の直前に現金で支払わなくてはいけないのです。


この使用税は一人当たりRp150,000(大人も子供も同額)
しかも、ルピア以外では支払えません。もし、ルピアがなければ、再度両替所に行って日本円をルピアにしなくてはいけません。
空港内のレストランやお土産屋さんは、クレジットカードも使えますが、この空港使用税は現金のみですので、もし余ったルピアを両替するときは、この空港使用税分は残しておくように、気を付けてください。



今回は、ちょっと難しいお話もありましたが、両替は海外旅行をするとき絶対に必要なもの。
大切なお金の事ですから、しっかりと知識を得て、確実に両替をしましょうね〜