バリ島ウブド便り

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ガムランボールの5つの秘密

ガムランボールとは、大変澄んだ音色のする特殊な鈴で、バリ島土産の定番品の一つでもあります。
『鈴』というと、「カラン・コロン」と言った音をイメージするかもしれませんが、このガムランボールは「シャラララ〜ン」と、澄んだ美しい音がするのが特徴で、音色を聴いているだけで、すごく癒された気分になるとも言われています。
今回は、バリ島土産の定番、ガムランボールについて、ご紹介したいと思います。

今回ご紹介したガムランボール、詳細はピュアラバリさんのサイトで確認できます。
>>ガムランボールをバリ島から通販 | ピュアラバリ


<目次>

ガムランボール形の秘密

一般的に、ガムランボールというとペンダントトップや携帯ストラップにするサイズのものを思い浮かべるでしょう。
ガムランボールには、小型のものから、握りこぶし大の大型のものまで、いろいろなサイズがあります。

この写真のような大型のガムランボールは「ドリームボール」とか「オルゴールボール」と言われ、アクセサリーとして使うのではなく、振って音を楽しむものです。そのため、単なる球体であり外側にはあまり装飾はされていません。
その代り、音は大変すばらしく、振った後もしばらく余韻が残るほどです。

この写真のようなガムランボールはジャワンタイプと呼ばれ、ペンダントトップやキーホルダー、携帯ストラップなどアクセサリーに使われます。
外側の球体も、装飾も銀製のものが多く、音も楽しめるシルバーアクセサリーとして人気の商品です。

こちらはバスケットタイプと呼ばれるものです。
シルバー製のバスケットの中に、真鍮製のボールが入っています。装飾とガムランボールが別物ですので、音の響きもよく、また装飾もストーンをはめ込んだり、凝ったつくりのものが多いです。

ガムランボール音色の秘密

ガムランボールの特徴である、澄んだ音色、その秘密は内部構造にあります。

この写真は、製造途中のガムランボールを撮影したもので、ボールの内部構造がよくわかると思います。
ガムランボールは、丸い中空のボールの中に、櫛状の切れ込みが入った内球が固定されており、さらにその内球の中に小さな鉄の玉が5〜8個ほど入っています。
ガムランボールを振ると、この鉄の玉が切れ込みが入った内球にぶつかり、シャラララ〜ンという複雑で澄んだ音がするのです。
ガムランボールを落としたり、強い衝撃を与えると、綺麗な音が出なくなったり、音が鈍ってしまう事があります。それは内球の切れ込みに鉄の玉が挟まったり、櫛が変形してしまったという事が原因です。鉄の玉が挟まっただけでしたら、強く降ったりすることによって治ることがありますが、櫛が変形してしまったら分解して修理するしかないので、ガムランボールの取り扱いには充分注意をしてください。

ガムランボール歴史の秘密

ガムランボールの歴史、由来などに「バリ島で昔からお坊さんがお祈りに使ってきた」という記述がたまに見かけられますが、実はこれは大間違い。
もともと、ガムランボールはヨーロッパのケルト民族のドルイド僧の瞑想道具「ドルイドベル」がルーツで、20世紀の初頭ドイツの銀細工職人が古い文献から「ドルイドベル」の存在を知り、復刻してみたそうです。
その「ドルイドベル」が、ちょうどアメリカで台頭してきたヒッピーたちに注目され「ドリームボール」という名前で彼らの間で流行したそうです。
そのうち、バリ島に来たヒッピー(もしかしたらバックパッカー?)の一人が、銀細工職人にこのドリームボールを作るように依頼して、それからバリ島内で作られるようになったそうです。
だた、当初は一部銀細工職人が、外国のバイヤーから依頼されて作るだけだったのですが、2003年ごろにウブドのシルバーショップがこのドリームボールに着目し、バリ島の伝統音楽ガムランになぞられ「ガムラン・ボール」という名前でお土産物として店頭に置くようになり、折からのバリ雑貨ブームに乗って日本人観光客に瞬く間に広がったという事です。


ガムランボールは、このように近年(30年くらい前でしょうか?)にバリ島に入ってきたものですので、バリ島の宗教行事に使われることはありません。また、銀細工やシルバーアクセサリー関係、ガイドさん、お土産屋さんと言った観光関係者以外の方は「ガムランボール」といっても、知らない方も沢山います。

ガムランボール選定の秘密

ガムランボールは、街中のシルバーショップやお土産屋さん、アルイハパサール・スニンと言われる観光客向けお土産物を扱う市場、そして銀細工で有名なチュルック村のシルバー工房など、色々な場所で売られています。
でも、いざガムランボールを買おうとしたとき、どんなものがいいのか?わかりませんよね。
そこで、よいガムランボールを見分けるポイントを説明します。

音色

ガムランボールの命はやはり振った時の音色です。
シャラララ〜ン、という済んだ美しい音色がするか、まずは確かめてください。音が鈍かったり、カラコロという単純な音のものは、あまり良いものとは言えません。何個か試して、気に入った音の品物を探してください

装飾

装飾、デザインに関しては、好みがありますので、自分が好きなデザインを探してください。
その時注意してほしいのは、装飾部品がしっかりとりついているかという事です。中には部品の取り付けなどが甘いものもありますので、細かい事ですが、しっかりとチェックしましょう。
また、最近のシルバーの値上がりで、装飾部品の厚みが薄かったり、ボール本体の厚みが薄いものがかなり出回っています。ガムランボールはシルバー製が多いので、どうしても銀素材の相場で価格が左右されます。安いものがあっても、安易に飛びつかず、装飾の出来栄えや重さなどをいろいろチェックしてみましょう。

材質

ガムランボールと言えば、シルバー製がほとんどです。シルバーと言っても100%シルバーではなく、銅などの金属を混ぜた925シルバーというもので作られています。これは、シルバーをケチっているのではなく、100%シルバーは柔らかすぎてすぐにへこんだり、曲がったりしてしまうので異種金属を混ぜて強度を上げているのです。
シルバーアクセサリーに詳しい方ならご存知だと思いますが、925シルバーはれっきとした銀製品として世界で認められている材料です。
逆に「このガムランボールは100%シルバーでできているよ」なんてセールストークをしてくるお店は、ちょっと怪しいと思ってもいいかと思います。

ガムランボール手入れの秘密

前にも書きましたが、ガムランボールを落としたり、強い衝撃を与えると、内部の櫛が変形したり、鉄球が挟まって綺麗な音が出なくなることがあります。
保管するときも、ジュエリーケースに入れるなど、ちょっと注意をして大切に使っていただきたいと思います。


また、銀製のガムランボールは、時間とともに黒ずんできます。これは、銀が空気中の物質と反応して起きる化学変化ですので、黒ずんでくるという事はちゃんとした銀製品であるという証明でもあり、シルバーアクセサリーにとって黒ずみは不具合ではありません。
でも、どうしても黒ずみが気になる方はシルバー・アクセサリーを扱うお店に行って、シルバーのお手入れ方法を教わってください。一般的には『シルバークリーナー』という洗浄液を使うのですが、使い方に注意点があるようです。
お気に入りのガムランボール、丁寧に扱っていつまでも大切にしてくださいね。


今回は、バリ島お土産の定番ガムランボールのお話でした。