バリ島のもう一つの暦、サカ暦
前回のブログでは、バリ島の暦、ウク暦についてお話しましたが、今回は、もうひとつの暦サカ暦についてお話をします。
サカ暦は、インドのクシャーナ朝カニシカ王が制定した西暦78年を元年とするインド・シャカ暦が元になっているという説もあり、ウク暦がバリ島で使われだす16世紀より前から、バリ島で使われていました。
サカ暦は、新月の日から月の全く出ない暗月の日までを1カ月とし、1年を12カ月とした太陰暦ですが、月の満ち欠けは約29.5日周期のため、29.5日×12ヶ月=354日と、太陽暦と11日程度ずれがあります。そのため、閏日や閏月を入れて、太陽暦とのずれを修正しています。このように、純然たる太陰暦ではなく、太陽暦との誤差を調整する暦を太陰・太陽暦と言います。
ちなみに、イスラム教徒の方が使うヒジュラ暦(イスラム暦)は、太陽暦との誤差を修正しない、純然たる太陰暦なので、毎年太陽暦と10〜11日誤差が発生します。
現在のバリ島の祭礼やお寺のお祭りのほとんどは、16世紀に広まったウク暦を使用していますが、一部のお寺では、まだサカ暦を使いオダランの日を決めています。
特に、ティルタエンプル寺院やプナタランサシー寺院などペジェン村からタンパクシリンにかけてある寺院にサカ暦を使っているところが多いです。このエリアは、バリ島にジャワヒンドゥー文化が定着する16世紀以前から栄えていた土地なので、16世紀より前に建立されたお寺が多いのでしょうね。
また、バリ島のお正月と言われる「ニュピ」の祭礼もサカ暦によって行われます。これも、16世紀以前から続いている祭礼と考えられます。
バリ島には、このようにウク暦とサカ暦と言う二つの暦があり、祭礼などはこの2つの暦によって行われています。
バリ島のお祭り、生活に重要なこの2つの暦の不思議、こちらのサイトにもっと詳しく載っていますよ〜
>>バリ島の暦・サカ暦とウク暦について知ろう