バリ島ウブド便り

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バリ島のお供え物、チャナンって知ってますか?

バリ島に到着して、空港ビルの中を歩いていると、お店などいろいろな所に、お花や草、お菓子などが入った葉っぱでできた小さな箱を見た事がありませんか?
それが、チャナンと呼ばれるお供え物です。

街歩きをしている時、お店の前の地面に置いてあって、思わず踏みそうになる事もありますよねっ。


バリ島の宗教・バリ・ヒンドゥー教は別名「お供え物の宗教」と呼ばれるくらい、お供え物が多いのです。
寺院のお祭り、結婚式やポトンギギ(削歯式・成人式みたいなもの)、オトナン(子供の誕生日)、ガルンガンなどの祝日、満月や暗月の時のお祈り、とにかく何かにつけて神様に供物を供えるのです。
バリ島の「バリ」は、サンスクリット語で「捧げる」という意味の「Bali」からきているので、バリ島はまさしく神様に捧げられた島ですよ、なんて以前ガイドさんが教えてくれました。

↑上の写真は、サラスワティの日に本に捧げられた供物です。


このお供えですが、お祝いやお祭りなど特別な日だけではなく、毎日各家庭やお店、職場でも行われています。
もちろん、特別な日のように、果物や鶏肉、お菓子など毎日供えていたら大変ですので、ヤシの葉で作られたお皿の上に、お花や小さなクッキー、キャンディーなどを載せた、簡単なお供え物を捧げます。
それが、チャナンというものです。


チャナンは、すべてのお供え物の基本となる供物で、毎日のお供えの他に、お寺へのお供え物や、特別な日のお供え物にも入っています。

↑ガルンガンの日に家の門の前に置かれたチャナン


チャナンは、家中の至る所に供えられます。
家寺(サンガ)やプランキランと呼ばれる部屋にある神棚はもちろん、ガスレンジや洗濯機、地下水をくみ上げるポンプなどなど。
さらに、庭や家の前の道路にもお供えされます。
大きな家では、数十か所もお供えするそうですよ。


お供えすると言ってもただ置いてくるだけではありません。
チャナンと、火のついたお線香をお供えし、お花で聖水を掛けて、手であおぐような動作をして、供物のエッセンスを神様に届けます。この一連の動作をすべての供物に行うんです。

ときどき、街を歩いていると女性の方が道路にお供え物を供えているところを見る事がありますよね。
でも、毎日何か所にもお供え物をするなんて、大変ですよね〜。


このチャナンですが、たいていの家ではお母さん(イブ)が材料のヤシの葉やお花をを市場で買ってきたり、家の庭から摘んできて、昼間おしゃべりをしながら作っています。なんでも、小学校の授業の中にチャナン作りもあるそうです。
でも、夫婦共働きでチャナンを作る暇がない人や、チャナンを作れない若い人もいるそうで、市場などで完成したチャナンを売っているんです。

ちなみに、小さななチャナンは10個で4〜5000Rpくらいだそうです。


街を歩いていて、このお供え物のチャナンを踏んじゃったり、蹴飛ばしてしまった事ってありませんか?
「しまった、どうしよう?」
なんて、焦るかもしれませんが、大丈夫ですよ。
ヒンドゥー教の考えでは、お供えする行為そのものに意味があり、お供えしてしまったチャナンは、どうなろうと関係ないそうです。だから、旅行者が踏んでしまおうが、蹴飛ばしてしまおうが、犬や猫が食べてしまおうが ティダ・アパアパ(大丈夫)と言う事です。


このチャナンをはじめとした、バリ島の供物のうんちく話、こちらのサイトにたっぷり載っていますから、また時間があれば読んでみてくださいね〜
>>バリ島のお供え物(バンタン)