バリ島のお酒事情
筆者はお酒はほとんど飲まないのですが、旅行者の皆様の中には、お酒大好き、って方もいらっしゃると思います。
バリ島のお酒は高い!ということは、聞かれていると思いますが、実際どんなものか、調査してきました。
<目次>
どうしてバリ島のお酒は高いのか?
バリ島をはじめとしたインドネシア国内は、他の国に比べお酒の価格が高いのです。特に輸入酒は、びっくりするくらい高いのです。
これは、インドネシア国民の80%以上がムスリム(イスラム教徒)であり、基本的にムスリムはお酒を飲まない(イスラム法で禁止されている)ので、インドネシア国内ではお酒の需要が低いからです。
もちろん、非ムスリムの方も飲酒が禁止されているわけではなく、お酒が好きなインドネシア人もいますので、少量ではありますが、酒類の製造、流通はあります。
しかし、政治家や政府役人の多くがムスリムなので、お酒に掛かる税金は高く設定されており、結果バリ島ではお酒は売っているけど、高いという状況になっています。
それでは、バリ島内ではどんなお酒が売られているのか、近くのスーパーマーケットに調査に行ってきましたのでご報告します。
ビール
南国のビーチと言ったら、やっぱりビールですよね!
バリ島には国産のビールが数種類売られていますが、バリ島のビールと言えばこちらのビンタンビール(Bintang Beer)です。
昔、インドネシアはオランダが統治しておりまして、その影響でハイネケンビールが良く飲まれていました。そのハイネケンビールの技術を基にインドネシア国内で作られているのがビンタンビールです。
スーパーで調べた価格は大瓶(620ml)でRp27,000(約215円)、小瓶(330ml)でRp16,950(約135円)です。
これが、ワルンやレストランなどで注文すると大瓶でRp35,000~45,000、小瓶でRp25,000~35,000くらいになります。雰囲気のいいレストランやクラブなどではもっと高くなるんでしょうね。
実は、ビンタン以外にも国産ビールは何種類かあるそうです。お値段もほぼ同じくらいというので、飲み比べてもいいでしょう。
こちらは、缶ビールですが、最近出てきたのがビンタン・ゼロ(ノンアルコールビール)やビンタンレモンといったフルーツフレーバーのビールです。
あまり、お酒に強くない方は、このようなローアルコールビールなんかもいいんじゃないかと思います。
ワイン
ちょっと、リッチにフレンチなど・・・と思ったら、やっぱりワインが欲しくなりますよね。フランスやオーストラリアなどの有名なワインもバリ島では手に入ります。でも、輸入酒税がびっくりするほど高いので、え~~っ!というくらいの料金となります。
そこで、お手軽にワインを楽しむのなら、インドネシア国産ワインがおススメ
バリ島のワインと言えば、ハッテンワイン!
こちらは、バリ島北部のシガラジャというところで育った葡萄をサヌールにある工場で加工した純バリ産のワインです。国産ワインですので、お値段もリーズナブル。
以前は、とても飲めたものじゃない、なんて酷評もありましたが、今ではお味も良くなり、中にはこのワインのファンもいるそうです。
また、バリ島の葡萄とオーストラリアの葡萄を混ぜて作ったツーアイランドというブランドもあるそうです。
もう一つのバリ島産ワインがこちらのプラガワイン(Palag)
こちらのワインは、オーストラリアの葡萄を使い、バリ島内で作られたワインです。
純国産ではありませんが、葡萄の状態で輸入されるので国産扱いとなり、お値段はリーズナブルということです。
オーストラリアの葡萄を使っていることで味はいいという評判を聞きました。
バリ島の地酒
バリ島は、バリ・ヒンドゥーの島ですので、古くから酒造は行われており、現在もバリ島産のお酒があります。
バリ島のお酒で有名なのがこちらのアラック(Arak)、椰子焼酎と言われています。
ココナッツのお花の根元から取れる樹液は、煮詰めていくと椰子砂糖(グラメラ)になりますが、この樹液を発酵させたのがトゥアックというお酒です。ただ、トゥアックは時間がたつと発酵が進み、お酢になってしまうので、発酵を止めるために蒸留したのがこのアラックです。
上等なアラックはフルーティーな香りがして、アルコール濃度も40%以上と高いそうです。特にアルコール濃度が高いアラックは火が着くことから「アラック・アピ」と言われています。
また、お米から作ったプラムというお酒もあります。ライスワインという名前でレストランやワルンにも置かれてはいますが、生酒なので時間がたつと発酵が進んでしまうため、あまり流通していないそうです。
なお、これらお酒ですが、ちゃんとしたメーカーで作られたものと、農家で自家醸造されたものがあります。メーカーで作られたものは、ちゃんと酒税も納めていますので、観光客にもお出しすることができますが、農家で自家醸造されたものは、自分たちで飲むということで酒税は納めていませんので、一般旅行客が口にする機会はほとんどありません。
メーカーのものより農家の自家醸造の方がうまい・・・なんて意見もございますが・・・
輸入酒
旅行者や在住者などのニーズがありますので、写真のような洋酒も流通しています。
もちろん、輸入酒ですので値段はびっくりするくらい高いです。ちょっと写真がピンボケで値段がわからなくてごめんなさい。
ウィスキーなどの他にも、ジンやウォッカも売られています。
日本酒
もちろん、日本酒も売ってます。でも高いですね~
こちらは大関の生貯蔵酒しぼりたて。300ml瓶でRp250,900(約2,000円)
大関大吟醸長兵衛720ml瓶でRp886,500(約7,100円)
チョーヤとろける黒糖梅酒720mlでRp833,500(約6,650円)。日本にすむ友人から、「この梅酒、日本では安売り店で2,000円もしないよ」って教えてくれました。
やっぱり、輸入酒は高いですね
お酒の持ち込み
ということで、バリ島のお酒、特に輸入酒は高いとうことですが、そうなると日本からお酒を持ってこよう、と考えるわけです。
で、お酒の持ち込みについての注意点です。
酒類は、1リッターまでとなっています。
それ以上は没収・廃棄となります。
業務(販売など)でお酒を輸入する場合は、正規手続きを踏んで輸入税・酒税を支払えば輸入はできますが、個人で持ち込む方でそのような手続きを踏まれる方はいないと思います。
バリ島へのお酒(アルコール類)の持ち込みは1リッターまで
これは忘れないでください。
【2019年8月1日内容修正】
バリ人の飲酒事情
このように、お酒が高いバリ島ですが、バリ人には、飲酒の習慣があり、お祭りの時など好きな人は仲間同士で飲酒することがよくあります。
それは、ビールであったり、アラックであったり、はたまたどこから入手したかわかりませんが高級な洋酒であったりします。
ただし、ぐでんぐでんになるまで泥酔したりすることはありません。
お酒が高くそれほど多量に買えないということもありますが、泥酔することは恥ずかしいということもあるようです。
と、今回はバリ島のお酒事情について説明しました。
値段は、他の国に比べて高いですが、バリ島でもお酒を楽しむことはできます。
でも、海外旅行ということで、あまり羽目を外さず、節度ある飲酒で楽しんでくださいね。