バリ島ウブド便り

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イドゥル・フィットリーに備えて

前々回のこのブログで、ラマダーン月に行われる断食(プアサ)について、いろいろご紹介しました。
バリ島はヒンドゥー教の島ですが、インドネシア国民の70%以上はイスラム教徒(ムスリム)で、バリ島にもムスリムの方はたくさん暮らしており、敬虔なムスリムはラマダーン月にはしっかりとプアサを行っていますが、バリ島を訪れる観光客に影響が出ることはほとんどありません。
しかし、このプアサがあけたイドゥル・フィットリー(断食明け大祭)のときには、多少なりと観光にも影響がでますので、今回はイドゥル・フィットリーについて、いろいろご紹介したいと思います。


◆イドゥル・フィットリーとは?
イドゥル・フィットリ(イド・アル・フィットリ)とは、断食明け大祭。
つまり、ラマダーン月1ヶ月間の断食を無事やり遂げたことをお祝いする宗教行事の日で、この日はインドネシア共和国の祝日となっています。


イドゥル・フィットリは、日本でいうお正月やお盆に近い感覚があり、多くのムスリムは生まれ故郷に帰り、家族や親せき、友人たちとプアサが明けたことを祝いあいます。そのため、多くのムスリムは仕事を休み、田舎に帰るのです。


インドネシア共和国の定めたイドゥル・フィットリの休日は、2日間だけですが、多くのムスリムが住むジャカルタの官公庁や企業は一週間から10日間のお休みを取ります。今年(2014年)は、イドゥル・フィットリの休日が7月28日(月)、29日(火)なので、26日の土曜日から8月3日の日曜日までお休みになる所が多いようです。


◆イドゥル・フィットリーの時のバリ島
先ほども書きましたが、バリ島の住民の大半はヒンドゥー教徒なので、イドゥル・フィットリーのお祭りは関係ありませんが、28,29日は国の休日であり、またムスリムの方も住んでいるため、次のような影響が出ます。


1)官公庁はお休みになります
28,29日は国の休日ですので、学校や役場、郵便局などはお休みになります。


2)田舎に帰るムスリムの方がいます
バリ島に移住してきた、あるいは出稼ぎに来ているムスリムの方の中には、田舎に帰る方がいます。多くの方は一週間から10日くらいでまたバリ島に戻ってきますが、中には一カ月近く田舎に戻っている方もいます。


3)国内旅行者が増えます
イスラム教エリアに住む非イスラムの方や、田舎に帰らない方などにとって、イドゥル・フィットリのお休みは年に一度の長期休暇です。バリ島は世界的なリゾートですが、インドネシア国内でも有数の観光地。この時期に、他の島から、どっと国内観光客がバリ島に押し寄せます。


◆観光客の皆さんが気になること
イドゥル・フィットリの期間中にバリ島旅行を計画されている観光客の皆様が気になることをまとめてみました


▼お店や観光地などは営業しているの?
スパやレストラン、ホテルなど観光客向け施設は、たとえスタッフの一部がお休みになったといっても、お店を占めるところはありません。
また、バリ島の観光スポットはほとんどがヒンドゥー教施設なので、イドゥル・フィットリは関係ありません。


ただし、以下のような場所はクローズしていることがありますので、ご注意ください


★官公庁
学校や郵便局、官公庁はお休みになりますが、それも7月26日(土曜日)〜29日(火曜日)までの4連休だけで、それ以外は通常通りになります。
また、空港のイミグレ(入国審査・出国審査)は開いていますので、入国できない、出国できないなんてことはありません。もちろん、警察だってちゃんと開いていますよ。


ただし、ジャカルタの省庁がお休みに入りますから
・観光ビザやソシアルビザの延長手続きが26日から8月3日までできなくなるかもしれません。延長手続きが必要な方は、早めに申請したほうがいいでしょう。
・交通免許の取得ができなくなる可能性があります。


★ローカル向けワルン、屋台
ローカル向けのワルンや屋台の中にはムスリムの方が経営されているところが多々あります。これらワルンや屋台は、ローカル向けの所ばかりですので、観光客への影響は少ないですが、エリアによってはナイトマーケットが閉まっていることがあります。
ガイドブックやネットで紹介されているようなワルンは、閉まっていることはありませんのでご安心ください。


▼観光地は混雑するの?
よく話題に上がるのが、「イドゥル・フィットリの期間中は国内旅行者が増えるから、混雑する」
確かに、そのとおりです。
この期間中は、国内旅行者が増えるので、観光地やレストラン、ホテルが混雑します。ホテルによっては、満室で取れないこともあります。
また、多くの国内旅行者が自家用車でバリ島にきますので、島内の自動車数が増えて道路の渋滞も激しくなります。さらに、国内旅行者は地理に不案内ですので、のろのろ運転が多く、渋滞がより酷くなります。


この期間中は、スケジュールに余裕をもって行動するのがいいですね。


▼すり、ひったくりに注意
イドゥル・フィットリーの期間中だけではないのですが、なぜかイドゥル・フィットリー前には、すりやひったくり、泥棒が増えると言われています。
特に最近は、旅行者や外国人を狙ったひったくりが増えており、かばんをひったくられた時、転倒してけがをしてしまうといった事件もあります。
外出する際、かばん等は体の前に来るようにして、ひったくりに合わないよう注意してください。


ざっと、イドゥル・フィットリについてご紹介しました。
道や観光地が混雑したり、お店や官公庁がしまっていたりと、不便なことがあるかもしれませんが、特に観光には大きな影響はございませんので、ご安心してください。


今年のイドゥル・フィットリは7月28,29日。全国的なお休みは7月26日から8月3日までと予想されています。