バリ島ウブド便り

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スバック博物館に行ってきました

前回のブログでお約束した、スバック博物館のレポートです〜。
スバック博物館はタバナンの街の中心部にあり、バリ島独自の水利システム「スバック」について、いろいろな資料が展示してある博物館です。


スバックとは、ヒンドゥー教の哲学「トリ・ヒタ・カラナ」を具現化した、バリ島独自の水利システムと言われていますが、大変難しい話なので、説明はパスさせていただきます(笑



こちらが、博物館の全景です。土曜日の11時ごろ到着したのですが、中は暗く、人がいないような雰囲気・・・
もしかして、休館日?と思ったんですが、近くにある事務所を覗いたら、職員さんがいました。
外国人観光客は入館料Rp15,000
支払いをしたら、職員さんが館内を案内してくれました。
あまり、訪れる人がいないんで、普段は電気を消しているそうです。



館内はこんな感じ・・・
1フロアーの中央には大きな農機具が、壁には資料や小さな展示物が展示してあります。



入り口部には、デヴィスリ神の石像があります。デヴィスリ神は、稲の神様ですので、水の神様ヴィシュヌ神と一緒に田んぼに祀られています。



こちらは、バリ島の簡単な地図。
バリ島は、山間部が多く、平地が少ない地形で水源となる大河もなく、バリ島中部の湖を田んぼの水源として、そこから水路使い各地に水を流しているそうです。
また、ウルワツ、ジンバランと言ったバドゥン半島は、川もなく、土地も石灰質なので昔からここでは稲作は行っていないそうです。



これは、バリの鐘クルクル。スバックの組合の会議があるとき、このクルクルを鳴らして集合を掛けるのです。



これは「昔の時計」と、職員さんが言っていました。
椰子の実でできた、バケツはそこに小さな穴が開いています。クルクルを鳴らして召集を掛けたらこのバケツに水を一杯入れます。すると、底の穴から水が少しずつ抜けていき、空になるまでに集会場に来なかったら遅刻となって罰金を払うそうです。
バリ島は南国だから、時間に関してはのんびりしている、なんて思っていましたが、そうではないんですね。



こちらは、田んぼの広さを図る計測器具です。現代の計測器と同じ原理だそうです。このような器具を使って、きちんと田んぼの広さを図っていたんですね。



これは、水路に埋め込む堰(せき)です。この堰のくぼみの幅と、そこを流れる水の水位で水量を図っていたそうです。
こうやって、各田んぼに流れる水の量をきっちり管理していたんですね。



山の中のジャングルを切り開き、田んぼを作っていたころの斧やのこぎりです。現代のように重機がない時代、本当に手作業で水路を作ったり、田んぼを作っていたんですね。



これは、バリ島の暦ウク暦を計算する計算機です。
ウク暦は、1日暦から10日暦が組み合わさった、大変複雑な暦。こういう計算機を使って、お祭りの日や、田植えの日などを計算していたそうです。



牛に引かせて田んぼを耕していた、いわゆるトラクター。
棚田が多いジャティルイなどでは、田んぼが狭いので、現在でもこのような器具を使い牛の力を借りて農作業をしているそうです。


ざっと駆け足で博物館を紹介しましたが、いかがでしたか?
南国バリ島は、のんびりしていて、結構ゆる〜い感じがするんですが、時間の管理や田んぼの広さ、水量など、しっかり管理するところは、きっちりとしているんだなぁ、と感心してしまいました。


ジャティルイなど世界文化遺産になった棚田群を見に行く前に、ぜひこちらの博物館に立ち寄って、スバックについて勉強していかれると、また違った視点で棚田が見られると思いますよ。


スバック博物館についてはこちら>>バリ島観光案内・スバック博物館


ジャティルイの棚田はこちら>>バリ島観光案内・ジャティルイ・ライステラス