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バリ島ウブド便り

神々の棲む島・バリ島ウブドに在住のベベッがバリ島生活の中で体験した事や感じた事をまとめたブログです

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バリアガって、知っていますか?

今日はバリアガについて、書きたいと思います。


バリアガとは、バリ島の先住民族って説明しているガイドブックや文献がありますが、それってちょっと違うと思います。


では、バリアガってなに?
なんですが、バリアガを説明する前に、ちょっとバリ島の宗教の歴史について説明します。


バリ島の宗教と言えば、バリ・ヒンドゥーと呼ばれる、バリ島独特のヒンドゥー教です。
名前からわかるように、インドのヒンドゥー教と、バリ島古来の土着宗教が混じり合ってできた宗教です。


バリ島のヒンドゥー教の始まりはだいたい4世紀ごろ。
このころから、バリ島は隣のジャワ島と交流するようになりました。ジャワ島の方が広くて、文化も進んでいたので、いろいろなものがジャワ島から入ってきたのですが、その中にヒンドゥー教、仏教もあったのです。
「あれっ?ジャワってイスラムじゃなかったの?」
なんて、思われたかもしれませんが、ムハマッドがアラビア半島でイスラム教を始めたのが西暦610年。このころはまだ、イスラム教はなく、ジャワ島には土着宗教の他にヒンドゥー教、仏教が伝来していたそうです。


さて、4世紀ごろからバリ島に伝わってきたヒンドゥー教ですが、時代を重ねるごとに多くの僧侶たちがバリ島に渡り、寺院を建立したり、人々にヒンドゥー教の布教をしていきました。もちろん、ヒンドゥー教が伝わる前からバリ島には太陽礼拝、祖先霊信仰を基とした土着宗教がありましたから、伝わってきたヒンドゥー教は100%そのままバリ島に定着したのではなく、バリ島の土着宗教と混じり合いながら発展していったのです。


このバリ島のヒンドゥー教にとって、16世紀に大変重要な事が起きました。
当時ジャワ島には、マジャパイト王国という大変大きなヒンドゥー王国がありました。この王国は、13世紀ごろからバリ島を含むインドネシア諸国、さらにはマレーシアまでその勢力下においていたと言われる強力な国です。
しかし、そんな強大国にも衰退の時が来たのです。
16世紀初めマジャパイト王国はイスラム勢力であるドゥマク王国に滅ぼされたのです。そうなると、行き場所を失ったのが、王国に使えていた僧侶や工芸師たち。彼らは、攻めてくるイスラム勢力から逃げるようにバリ島に移ってきたのです。
ちなみに、あれほど強力だったイスラム勢力もバリ島だけは支配下に置く事は出来なかったそうです。


バリ島に逃げてきた僧侶や工芸師たちは、バリ島全土にジャワ島で栄えていたヒンドゥー文化、ジャワ・ヒンドゥーを広めたのです。
もちろん、それまでにバリ島にはヒンドゥー教が伝わっていたので、基本となる教義や神様には変わりはなかったのですが、祭礼の方法や寺院の立て方、そして暦など文化・習慣が一気にジャワ化したのです。


つまり、現在バリ島に広まっているヒンドゥー文化は、16世紀にイスラム勢力に追われたジャワ・ヒンドゥー文化なのです。


ちなみに、この時にバリ島に持ち込まれた暦がウク暦と言われる210日周期の暦です。それ以前のバリ島ではサカ暦と言う355日周期の太陰暦を使っていました。


さてさて、こうして16世紀以降、バリ島はジャワ・ヒンドゥー文化に変わっていったのですが、バリ島の中には、それ以前の文化を守ってい暮らしている人たちもいるのです。
その人たちの事をバリ・アガと言うのです。
つまり、バリアガとは16世紀に伝わったジャワ・ヒンドゥー文化とは違うヒンドゥー文化を守って暮らしている人たちの事を言います。


ただし、このバリ・アガという言葉は、バリ島の人たちが付けたのではありません。
バリ島が欧米各国に紹介されたのち、多くの研究者、学者たちがバリ島を訪れ、バリ島各地の文化・宗教を研究しました。その時、一部地域では他の土地とちょっと違った文化・風習がある事に気が付いたのです。それは、単に地域による習慣の差で理由づけられるものではありませんでした。そして、学者たちは、研究により16世紀に広まったジャワ・ヒンドゥーではない文化を守っている人たちの存在に気が付き、文化研究のため彼らをバリ・アガと名付けたのです。


現在バリアガの人々が暮らす村として有名なのは、トゥガナン村とトルニャン村です。
トゥガナン村はアタという草のツルを編んだ工芸品と世界でも珍しい縦横絣のグリンシンで有名で、トルニャン村は風葬で有名です。


このように、バリアガと呼ばれる人々は、現在バリ島に多いジャワヒンドゥー文化とはほんの少し違った文化を守っている人々達の事ですから、外国人である私たちが見ても、その違いはほとんど分からないと思います。


普通もバリ島の村だと思って、観光をしていた村が実はバリアガの人々の村だった、なんてことも、充分あるのです。


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